後迷路性難聴

初診に適した診療科目

後迷路性難聴はどんな病気?

後迷路性難聴というのは、難聴の一種で、感音性難聴にカテゴライズされます。蝸牛神経から皮質聴覚野の難聴であり、完治は基本的にはしない傾向にあります。そのため長く付き合うか、生涯付き合うかたちになります。ただし改善治療として、外科手術を行う場合があります。また治療ではありませんが、補聴器を使うとある程度は聞こえる場合もあります。

主な症状

加齢による難聴は耳の機能が衰えることによって言葉の聞き取りが悪くなることが主ですが、後迷路性難聴の場合は突発的に聞こえが悪くなるということがほとんどです。また、本症には血管の異常、神経疾患、腫瘍性、脳機能障害と様々な原因によって聞こえが悪くなり、語音聴力検査などではほとんど聞き取れなくなるほどになります。症状に痛みを伴っていることはありませんが音を聞き取れないことで生活に支障が生じます。

主な原因

後迷路性難聴は、耳の疾患の1種ですが、その中でも血管障害や神経疾患による本症も存在します。様々な種類がある本症のパターンですが、発症する共通の原因は、内耳より先にある聴神経や脳の神経に何らかの異常が発生することによります。通常、内耳にある蝸牛という部分が音の振動を受け、それを脳に電気信号として伝えますが、異常が起こることで伝わらなかったり、認識されなくなったりします。

主な検査と診断

後迷路性難聴の検査方法は、病歴の聞き取りや診察、聴覚検査によって行います。患者のこれまでの音へ反応行動について聞き取ることによって、聴覚の異常を知ります。また、耳の器官を診察し異常がないかを確かめます。さらに、聴覚検査によって、語音聴取閾値やアブミ骨筋反射検査などを行い、具体的に他の難聴の病気との具体的な区別をつけます。

主な治療方法

後迷路性難聴の明確な治療法は見つかっていません。しかし、本症は通常の難聴とは違い、腫瘍や血管、神経の異常などによって発症するため、たいていの場合は耳鼻科のみの検診ではなく、脳神経科や神経科などと並行して診察を受けることがあります。また、補聴器を利用することも少なくありません。しかし通常の難聴とは違い補聴器では補いきれない面もあります。多くは人工の内耳を作ることで症状が軽減されます。