クッシング潰瘍 クッシンクカイヨウ

初診に適した診療科目

クッシング潰瘍はどんな病気?

脳手術を受けた後に、胃や腸に生じる潰瘍のことをクッシング潰瘍といいます。ストレス潰瘍の一種です。胃に潰瘍ができた場合は血を吐いたり、強い胃痛を感じるようになります。胃に出来た潰瘍は、内科に通院すれば治すことが出来ます。腸に潰瘍ができる時は、下痢や腹痛や下腹の違和感などの症状が出てきます。症状が重くなると、血便が出るようになります。

主な症状

クッシング潰瘍とは副腎皮質で作られる副腎皮質ステロイドホルモンの一つ、コルチゾールがふえすぎるために起こる病気のことで、特徴的な症状は手足が細くてもお腹が出ており、顔が赤くなることです。腹部や太ももに皮膚の亀裂が起こることがあり、あざになることもあります。治療は副腎皮質ホルモン薬の投与になります。時間をかければ治す事が可能です。

主な原因

クッシング潰瘍とは、脳外傷や脳外科手術が原因となっておこる胃の潰瘍のことをいいます。脳内頭蓋内圧亢進がおき、迷走神経活性化が起きて、胃の中で酸産出量が多くなることで胃の粘膜がただれて潰瘍になるという一連の流れが解明されています。そのため、脳外科手術を受けた後は、胃潰瘍の予防治療も受けておく必要があるので注意が必要です。

主な検査と診断

クッシング潰瘍の検査方法は、血液検査と尿検査で診断可能な場合が多いです。尿中・血中の副腎皮質ホルモン(コルチゾール)値の増加が見られること、血液中の副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が高いことから診断可能です。また、正常であれば1日のうちでコルチゾールの値は午前中に高く、午後以降下がっていきますが、クッシング症候群の場合1日中高い値を示します。正確な診断のためにCTやMRIを使用する場合もあります。

主な治療方法

プロトンポンプ阻害剤の投与を受けると、クッシング潰瘍を治すことが出来ます。H2受容体拮抗薬の投与も効果があります。脳に障害がある場合は、抗生物質の投与を受けると脳の異常の悪化を止める事が可能です。脳の異状によって痙攣を起こしている時は、抗痙攣剤を大量に投与すると痙攣を完全に止める事が出来ます。防御因子増強薬を使った治療法も効き目があります。