牛乳貧血

初診に適した診療科目

牛乳貧血はどんな病気?

牛乳貧血とは、乳児期から幼児期にかけて大量に牛乳を摂取することで、低タンパク質血症と鉄欠乏貧血が生じることをいいます。カルシウムを大量に取り続けることによって、鉄分や亜鉛の摂取が阻害されてしまいます。そうしたことにより、鉄分や亜鉛が不足してしまい貧血になります。牛乳は鉄の含有量が少なく鉄分はほとんど吸収されません。ですから他の食品で鉄分を摂取することが予防に繋がります。

主な症状

牛乳貧血は幼児によく見られる貧血です。軽度の貧血であれば特に自覚症状も感じず、なんとなく体調が悪いと感じる程度ですが、中度以上になると顔色が悪くなり、動悸や息切れを伴い疲れやすいと感じるようになります。また牛乳のアレルギー反応が陽性を示す場合が多く腸管出血などを引き起こしてしまうこともあります。更には注意力の散漫や興奮しやすくなったりイライラするなど精神的な面での影響も見られる場合があります。

主な原因

牛乳貧血の原因は、カルシウムの大量摂取による鉄欠乏性貧血です。牛乳には豊富なカルシウムが含まれています。しかし、このカルシウムを牛乳を介して大量に摂取すると、カルシウムが鉄分や亜鉛の吸収を阻害する作用を起こします。このような結果から、鉄分や亜鉛などの摂取が十分に出来なくなり、鉄分不足による貧血の症状を発症することになります。

主な検査と診断

牛乳貧血の検査方法としては血液検査などをおこない、血清生化学検査と末梢血塗沫染色標本検査の値が決め手とされます。しかしそのほかにも心雑音がきかれることや、乳幼児においては顔色不良や活気がなく不機嫌、だるそうで食欲がないことなどが判断材料になります。そして学童期になると、動悸や息切れ、めまいなどを訴えるため貧血である疑いがでてきます。

主な治療方法

牛乳貧血の治療法は、過剰なカルシウム摂取、主に牛乳の摂取を抑えることによって多くの場合は改善します。また、鉄分や亜鉛の摂取が抑制される原因で引き起こされる場合が多いので、牛乳の摂取を抑える他に投薬や処方されたサプリメントなどでこれらの栄養を補うことで、更に改善が見込まれます。生活習慣についても規則正しく行えば長期にわたらず改善する場合が多くあります。