複雑性尿路感染症 フクザツセイリョウロカンセンショウ

初診に適した診療科目

複雑性尿路感染症はどんな病気?

複雑性尿路感染症とは、尿道で大腸菌やブドウ球菌などの菌類が感染症を起こし、それがさらに合併症などを誘発してしまうことを言います。これは突発性ではなく、慢性化することが多いです。またこれは感染症を発症しても自覚症状が少なく、放置しておくと泌尿器の炎症なども引き起こしてしまうため、何か違和感を感じたらすぐに尿検査を受けることが重要です。

主な症状

複雑性尿路感染症を発症すると、単純性尿路感染症と共通の発熱・要背部痛・排尿痛・頻尿・血尿などに加えて、急性腎盂腎炎や急性膀胱炎などの合併症を引き起こすこともあるのが特徴です。これらの自覚症状はとても弱いか、気づくことができない場合が多いです。膀胱尿管逆流、重複腎盂尿管、尿管狭窄、水腎症、尿管瘤、神経因性膀胱などを伴います。

主な原因

複雑性尿路感染症は尿路感染症の一つであり、単純性に比べて反復しやすいものです。その原因は尿の出口から病原体が侵入するためで、その病原体が抗菌薬に対して耐性を持ちます。尿路感染症は大腸菌によるものですが、この場合の感染症は大腸菌の他に、緑膿菌、セラチア属が挙げられます。また、クレブシエラ属、腸球菌なども抗菌薬に対して耐性を持つことが多いです。

主な検査と診断

複雑性尿路感染症の検査方法とはいったいどういったことをするのかということですが、まずは泌尿器科の先生による問診からはじまります。問診によってある程度聞いたら次にするのは尿検査です。尿検査によって成分に異常がないか調べます。そこに異常があるようですと、超音波検査にうつり、そこで腎臓や膀胱に異常がないか調べます。そこで異常があればさらにCTといった高度な検査にうつります。

主な治療方法

複雑性尿路感染症の治療法は、抗生物質などによる薬物治療となります。感染源の細菌を根絶することが大切です。症候は慢性化することが多いので、治療をしても繰り返してしまうことがあります。尿の中に細菌が見られなくなるまで、しっかりと治療を行うことが重要となります。急性期を過ぎた後でも、予防として抗菌薬を内服することもあります。