溢流性尿失禁はどんな病気?
溢流性尿失禁とは 尿失禁のひとつの種類です。溢流 性の尿失禁は、自分で尿を出そうとするときには出にくいのですが、そんなときにでにくいのにかかわらず、膀胱にたまった尿が自分の意思とは違い、少しの量ず つですが漏れてしまうことをいいます。尿失禁にはいくつかの種類が存在し、症状や治療方法も異なります。こういった症状の失禁は溢流性の失禁だととらえてよいでしょう。
主な症状
溢流性尿失禁の症状は自分で意識して尿を出そうとしても出にくいはずなのに、意識とは逆に少しずつ漏れてしまうことです。排尿開始まで時間がかかったり、排尿できても勢いがなかったり、残尿感が残ったりします。本人が自覚できないことが多く、膀胱に尿が溜まり次第発生します。いくら腹圧をかけても自分では尿意をコントロールできないのです。
主な原因
溢流性尿失禁は前立腺肥大症、前立腺ガン、尿道狭窄、糖尿病などの排尿障害が原因で起こります。これらの疾患は男性に特有のものがほとんどです。前立腺に関わる疾病の場合、尿道の周囲を取り囲む前立腺が肥大することにより、尿道の流れが悪くなり膀胱に尿が残る状態となります。この残尿により膀胱内の尿が溢れやすくなることに起因します。女性の場合、骨盤内の疾患や手術によって起こることもあります。
主な検査と診断
溢流性尿失禁の検査方法としては、まず患者自ら「排尿日誌」をつけてもらうことから始まります。尿量の排尿量、尿意の程度、尿漏れの様子などをチェックしてもらいます。この尿失禁は、前立線肥大症が侵攻して尿閉期に起きるものなので、前立腺肥大症の検査もします。前立腺のすぐ後ろ側には直腸があり、直腸のすぐ下には肛門があります。そこで肛門から指を挿入し、直腸壁越しに前立腺に触れる直腸診をします。
主な治療方法
溢流性尿失禁は、前立腺性肥大症や神経因性膀胱、尿道搾取などによって引き起こされていますので、この治療法は、まずこのような排尿障害を引き起こしている病気を治療していきます。その後必要に応じて薬剤の投与によって改善していきます。これで完治しない場合は、カテーテルを膀胱に挿入して尿の排出を促す方法である間欠自己導尿を行って治療します。
溢流性尿失禁の初診に適した診療科目
溢流性尿失禁に関連する病名