起立性たんぱく尿 キリツセイタンパクニョウ

起立性たんぱく尿はどんな病気?

起立性たんぱく尿は、学童期に多くみられる症状で、長時間立ち続けたり運動をしたりするとたんぱく尿が出る病気です。横になるなど安静にするとたんぱく尿は見られません。腎臓の糸球体が圧迫されて鬱血し、尿中にたんぱくが出てくることが原因で起こります。日中と起床直後の尿検査の反応を診て判定します。陰性自然に消失し成人になると見られません。

主な症状

起立性たんぱく尿の症状は、安静に横になってる時や寝ている時の尿からはたんぱくが検出されず、昼間の尿や、立ったり歩行などの運動をした後の尿からたんぱくが検出されます。長時間の運動や激しい運動で、わき腹に痛みがおこることがあります。小学校高学年から高校生くらいの年頃に多く見られ、痩せ型で車酔いしやすい低血圧の子供に現れやすい症状です。

主な原因

起立性たんぱく尿が出る原因として、起立する時や歩行をする時に腎臓にある静脈が圧迫されて腎臓に血液がたまって、血液中のたんぱく質の成分が尿の中に漏れ出して、尿にたんぱく質が混入するのです。別の原因として、腎臓に障害が起こって腎臓がたんぱく質を分解できない時に起立をする時に起こります。起立をするときの調整による障害を引き起こしている子供に多く見られます。

主な検査と診断

起立性たんぱく尿の検査方法は、病院と自宅での2か所で採取された尿を比較するという方法が取られます。これは起立性たんぱく尿が、立っているときと寝ているときの体位の違いによって尿のたんぱく量が変わってくるという特性を利用したものですが、起床直後の尿を採取する際には就寝前に完全に排尿を済ませておき、すぐに就寝することが必要です。

主な治療方法

思春期の子供に現れる起立性たんぱく尿には、特に治療法はありません。思春期を過ぎると自然に治ってしまいます。知らない間に治ってしまっているのがほとんどですから、普通の生活を送ればいいのです。あえて言うなら、身体のことを考えて、偏食のないバランスのとれた食生活と適度に運動すること、そして十分な睡眠を摂ることを心がけましょう。