喉頭乳頭腫 コウトウニュウトウシュ

初診に適した診療科目

喉頭乳頭腫はどんな病気?

喉頭乳頭腫とは良性の腫瘍で、ヒト乳頭腫ウイルスの感染によって起こる病気です。普通の生活で周りの人に感染することはありません。声帯の振動が妨げられ声がかれたり、全く声が出なくなることもあります。
小さい子どもの場合、放置していると喘鳴やチアノーゼ、呼吸困難を来すことがありますので注意しましょう。
また、再発しやすく、稀にがん化してしまうこともあります。

主な症状

喉頭乳頭腫の主な症状としては、声帯の振動が上手く働かなくなるために、声がかれてしまいます。又、この病気では声帯に腫瘍が転移する事も多く、声が出なくなることも頻繁にあります。
この疾患を放置してしまうと、腫瘍が増え呼吸困難やチアノーゼなどを起こすこともあり、注意が必要になります。
この乳頭腫は多くの場合で良性ですが、再発することが多いために、治療が困難になることがあります。

主な原因

喉頭乳頭腫は、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)の感染が原因となって起こります。HPVにはたくさんの種類が存在しますが、喉頭乳頭腫を発症するのはHPV6型あるいは11型です。
HPVウイルスは、声帯粘膜上皮の直下に潜んで増殖し、感染を引き起こします。なお、通常の日常生活において、人から人への感染は起こりません。
乳幼児であれば、母親から生まれる時に感染すると考えられています。

主な検査と診断

喉頭乳頭腫の主な検査方法は、喉頭鏡やと喉頭ストロボスコピーと呼ばれるものを用いた検査です。これらを使用して喉頭を観察し、腫瘍ができていないかを調べます。
腫瘍が認められたら、良性か悪性かを調べるために画像検査や組織検査、HPV検査をおこないます。

主な治療方法

喉頭乳頭腫につきましては、現段階では確立した治療法はありません。治療は長期戦となることが多いです。
基本はにレーザーによる手術で切除する治療が行われていますが、HPVウイルスが喉頭粘膜に感染しているために手術を繰り返しても乳頭腫が完治しません。
乳頭腫が再発しているのに対して繰り返しレーザーの手術を行うと、喉頭が瘢痕狭窄したり、癒着を生じてしまい呼吸困難を起こす可能性もあります。