疥癬虫はどんな病気?
疥癬虫とは、別名ヒゼンダニと呼ばれる、とても小さなダニの一種です。小さいので直接目で見ることはできません。人から人へと感染していく皮膚感染症を引き起こします。このタイプのダニで一番問題となるのは、その卵の存在です。人に感染した場合には、皮膚の中に卵を産み付けるのですが、治療や駆除を行う際には、卵からかえるタイミングなどを考慮しなければなりません。
疥癬虫の主な症状は?
疥癬虫の症状とは、まず体に赤い湿疹が現れます。これは脇や陰部に現れる事が多いです。そして強い痒みが発生し、掻かずにはいられなくなり、悪化すると背中や腹部等の全身に広がります。手等の皮の厚い部分は皮が剥がれてポロポロと落ちます。良く観察するとダニが産卵する為に作ったと思われる、横に広がった穴が発見できます。これは見た目にも異常はすぐに分かります。
疥癬虫の主な原因は?
疥癬虫の原因とは、このダニと直接接触する事により感染します。感染している人と性行為を行うと肌同士が接触している時間が長くなるために感染の危険性は高まります。そして感染者の布団や下着、服等をそのまま使用した時にも感染の危険性はあります。このダニは人の皮膚から離れると直ぐに死んでしまいますが、使用されたばかりの服や布団にはまだ温もりがある為にダニは生きているのです。
疥癬虫の主な検査と診断方法は?
疥癬虫の検査方法は顕微鏡検査とダーモスコピー検査があります。顕微鏡検査は注射針で疥癬トンネルの中にいるヒゼンダニを取り出したり、疥癬トンネルや新しい丘疹、結節などの角質層を小さく採取して顕微鏡で観察し、ヒゼンダニの虫体や卵、抜け殻で診断を確定します。ダーモスコピー検査はダーモスコープを使用して観察します。ダーモスコープは短時間でさまざまな皮疹の状態を把握することができます。
疥癬虫の主な治療方法は?
疥癬虫の治療法とは、まず皮膚にダニの存在を確認します。ダニは肉眼では見えないので、皮膚を採取して顕微鏡で写し出します。そこでダニが存在すれば、ダニを死滅させる効果のある塗り薬を処方します。これは顔以外の皮膚全体に塗り込む必要があります。症状が重い場合は内服薬も併用します。そしてまた検査を受けてダニの存在が居なくなれば治療は終了します。
疥癬虫の初診に適した診療科目