黄色ブドウ球菌食中毒 オウショクブドウキュウキンショクチュウドク

初診に適した診療科目

黄色ブドウ球菌食中毒はどんな病気?

黄色ブドウ球菌食中毒は、料理する人の手の切り傷などから食品中へ黄色ブドウ球菌が混入し、増殖した結果、産生されたエンテロトキシンという腸管毒素により生じます。
潜伏期間は1~6時間と短く、激しい嘔吐、急激な腹痛、下痢があり、発熱がないのが特徴です。
エンテロトキシンは耐熱性を持つので、加熱しても無効であることは留意しておく必要があります。

主な症状

黄色ブドウ球菌食中毒の症状は、黄色ブドウ球菌により汚染された食品を摂取してから数時間後に突然出現するという特徴があります。激しい嘔吐のほか、腹痛や下痢がおこります。
また、発汗や頭痛が伴う場合もあります。発熱は見られないことが多く、これらは数時間~1日程度で回復することがほとんどです。
毒素に汚染された食品は、味やにおい、外見において異常が見られないため注意が必要です。

主な原因

黄色ブドウ球菌食中毒の原因は、黄色ブドウ球菌そのものではなく、何らかの経路で体内に侵入した黄色ブドウ球菌が増殖する際に作り出すエンテロトキシンという耐熱性の毒素です。
侵入経路としては菌に汚染された食品の摂取が多く、食品はおにぎりやサンドイッチ、ケーキ、弁当など様々です。
ほとんどの場合、調理する人の手など(特に傷がある場合)から菌がうつることが原因です。

主な検査と診断

黄色ブドウ球菌食中毒は、通常は症状だけで診断がつきます。
診断の確定のためには便・吐物、食品から黄色ブドウ球菌の分離・培養をする必要がありますが、結果によって治療は変わらないため、この検査は通常は行われません。

主な治療方法

黄色ブドウ球菌食中毒とは、黄色ブドウ球菌を原因とする食中毒です。健康な人にも存在する菌ですが、調理する人の手指に化膿した傷などがあると、菌が増殖し食品を汚染します。それを食することで発症します。
この病気の治療法は、特別なものは無く補液と対症療法を行い経過を見ます。
黄色ブドウ球菌に汚染された食品を早く排泄するために下痢止めは使用しません。