リーシュマニア症はどんな病気?

リーシュマニア症とは、サシチョウバエに刺される事により感染する寄生虫疾患で、主に発症箇所によって皮膚型と内蔵型に分類されます。皮膚型は刺されてから数週間から数ヶ月の間に皮膚に潰瘍や結節が生じ、内蔵型は数ヶ月から数年後に貧血や発熱、肝臓や脾臓の腫大などの症状があらわれ、最悪の場合死に至ります。熱帯、亜熱帯地域の田舎で多く見られる病気です。

リーシュマニア症の主な症状は?

リーシュマニア症では、主に、内蔵型と皮膚型の2種類に症状が分類されます。内蔵型では、感染後数ヶ月から数年後に、発熱、肝腫大や脾腫、ならびに貧血などがあらわれ、放置すると致死に至る場合があります。特に、脾腫は特徴的な所見とされています。皮膚型では、サシチョウバエに刺されたことを誘因とし、その後数週間から数ヶ月後に、皮膚に潰瘍、結節などが生じ、皮膚そのものを犯します。

リーシュマニア症の主な原因は?

リーシュマニア症の原因は、リーシュマニア原虫による感染です。皮膚や粘膜が侵されるブラジルリーシュマニア、皮膚が侵される皮膚リーシュマニア、黒熱病と言われる内臓リーシュマニアがあります。吸血昆虫であるサンチョウバエを媒介にし感染します。サンチョウバエに刺されることにより、原虫が体内に入り骨髄、膵臓、リンパ節に移行し免疫系に損傷を与えます。

リーシュマニア症の主な検査と診断方法は?

リーシュマニア症は、内臓型リーシュマニアの場合、患者から採取した血液による免疫抗体法検査が有効です。詳細な検査方法では、骨髄、リンパ節、脾臓から組織や皮膚病変部の組織を採取し、顕微鏡を用いて原虫の確認をします。皮膚リーシュマニアでは、皮膚病変部の組織を採取して得られる粘膜を顕微鏡で調べ、原虫の確認をします。これらのサンプルを利用して、中にいる原虫が粘膜に感染する能力があるかも調べることができます。

リーシュマニア症の主な治療方法は?

リーシュマニア症の治療法は、アンチモン剤やアンフォテリシンB、ペンタミジンが使用されます。ワクチンや予防薬はないので、サシチョウバエとの接触を避けるようにするのが唯一の防御法となります。外出時は、肌を露出しない衣服を着用し、防虫剤を使って予防します。雨戸や室内のカーテン、シーツなどにも殺虫剤を使用すると効果があります。

リーシュマニア症の初診に適した診療科目