無鉤条虫 ムコウジョウチュウ

初診に適した診療科目

無鉤条虫はどんな病気?

成虫になると体長4~10もの長さになる無鉤条虫の幼虫が、腸に寄生することで感染します。幼虫がいる生の牛肉を食べることにより感染します。症状は、腹痛や下痢、体重減少があります。肛門から切れた虫が排出され、その虫を調べることにより診断します。強い再生能力を持っており、途中で切れてもまた再生することができます。治療には、プラジカンテルやカマラを服用します。

主な症状

無鉤条虫に感染しても重篤な障害が現れることはほとんどなく、多くの場合は軽症にとどまり、全身状態は良好です。この寄生虫の成虫は、多くの体節からなっており、子宮がないため、この体節を排出することにより虫卵を出します。小腸内に寄生し、成長した条虫が体節を排出することにより生じる不快感、軽度の消化管症状が見られることがあります。

主な原因

無鉤条虫は、人のみを固有宿主とする寄生虫で、嚢虫をふくむ牛肉の生食や、不完全調理での摂取が原因で人に対して感染します。人の糞便中に排出された受胎体節が虫卵を放出し、その虫卵を中間宿主である牛が食べると、牛の筋肉内で嚢虫となります。これを人が生食すると、小腸粘で成長して成虫となり、腹部不快感や腹痛、下痢を引き起こします。

主な検査と診断

無鉤条虫の検査方法とは、まず感染を知るには便の検査が必要になります。患者の便を採取してそれを医療用の顕微鏡で見ます。もし感染していれば、顕微鏡に寄生虫の卵が発見されます。寄生虫を検査する専用のシートを使用しして検査する場合もあります。専用のシートを肛門に直接押しあててそのフィルムを顕微鏡で検査します。感染があれば顕微鏡に卵が認められます。

主な治療方法

プラジカンテルという抗寄生虫薬の投与で無鉤条虫を治療することが出来ます。ビルトリシドという薬剤を服用する治療法でも、体内の寄生虫を死滅させる事が出来ます。ガストログラフィンの投与でも、寄生虫を取り除いて下痢と腹痛を改善させる事が可能です。寄生虫が死滅して炎症を起こしている場合は、ステロイド薬を注射することで炎症を止める事が出来ます。