喉頭軟化症 コウトウナンカショウ

初診に適した診療科目

喉頭軟化症はどんな病気?

喉頭軟化症という病気は、軟骨構造が未熟で軟らかいために呼吸をするときに喉頭の上部構造が喉頭内腔に引き込まれ気道を狭めてしまうものです。それによって呼吸困難や喘鳴などを引き起してしまいます。
乳幼児では呼吸困難や喘鳴の半数以上がこの病気により引き起こります。
成人の場合でも気管内挿管などの循環障害や感染症によってこの病気を発症します。

主な症状

喉頭軟化症は先天性の病気であるため、呼吸の異常が出生後、2週間くらいからみられるようになります。
主な症状は、呼吸をするときにヒーヒー、ヒューヒューと喘鳴が起こるようになります。
重症の場合は呼吸困難によりチアノーゼを引き起こすこともあり、処置が必要です。
成長とともに軟骨や組織も強くなるため、治ることが多い病気です。

主な原因

喉頭軟化症は先天性の病気であり、胎児の時期の軟骨構造に異常が見られることが原因で起こります。
胎児の時期に喉頭の軟骨は多く発生し、完成されます。しかし喉頭の上方にある喉頭蓋軟骨の軟骨化は発達が遅く、出生時に未成熟であったため起こります。
この喉頭蓋軟骨が未成熟であり、気道が圧迫されるために喘鳴などが見られるようになります。

主な検査と診断

喉頭軟化症は喉頭を構成している硬い軟骨が柔らかく未成熟のため喉頭蓋を始めとした咽頭部の上部構造が咽頭内腔に引き込まれる事により発生する呼吸困難等の諸症状です。
この病気の確定は主としてファイバースコープを始めとした内視鏡により喉頭内を観察し、吸気時に喉頭部の上部構造が喉頭内腔に引き込まれる様子を確認するという検査方法にて行われます。
なお狭窄等の合併症状が出ている場合は単純X線撮影を行う場合もあります。

主な治療方法

喉頭軟化症の治療法は、気管切開やチューブを入れる方法がありますが、通常産まれてから成長していく段階で自然に治癒することが多いため手術を行うことはまれです。
ただし、チアノーゼなどの危険な状態になった場合はすぐに治療が必要です。
また、日ごろから体重の増加や哺乳時の状態をよく把握する、体勢での呼吸の変化の把握をすることが大切です。