眼球振盪 ガンキュウシントウ

初診に適した診療科目

眼球振盪はどんな病気?

眼球振盪という病気は、一般的に眼振とも呼ばれ眼球が無意識に動いてしまうもので、速く動いている物体を見た場合などに起こる生理的な眼振というものと、脳や神経に異常があるために発症する病的眼振というものがあります。
この眼振は、あくまで規則正しい動きで眼が往復運動をしている場合を言うのであって不規則な動きをしている場合には当てはまりません。

主な症状

両眼は普通であればバランスをとって上下左右に動きますが、眼球振盪になると自分の意志とは関係なく眼球に揺れが生じます。規則正しく往復するように揺れている状態や一方に向かって急に揺れる状態の不随意運動の症状が見られ、不規則な揺れの場合は該当しません。
元々の視力が悪いことが多く、他人が見れば明らかに揺れていても本人は気が付かない場合があります。

主な原因

眼球振盪は、病的なものには先天性眼振と後天性眼振があります。先天性で眼球に異常がない眼振では、眼の動きをコントロールする神経系の障害と考えられています。
眼の異常によるものは先天無虹彩や、先天黄斑低形成、先天白内障などの病気の可能性があります。
後天的なものは小脳や脳幹部の障害で起こります。

主な検査と診断

眼球振盪の検査方法は、大きく分けて2つあって、ひとつは注視眼振検査となっています。これは物質を注視する状態を維持して、そのときに妙な振動が起きていないかどうかというところを測るものです。
そしてもうひとつの非注視眼振検査では、特殊メガネをかけたうえで、頭を左右に振ってみたり、または耳に温かい水を入れてみたりして眼のブレを測るというものです。

主な治療方法

眼球振盪を完全に治療する方法はなく、眼鏡や、プリズム療法、薬物療法などで症状の改善を目指します。
顔を著しく回してものを見ている場合や、内斜視が強い場合には手術が行われることがあります。
一般的には先天性の眼振の多くは問題がなければ経過観察します。