ライ症候群

初診に適した診療科目

ライ症候群はどんな病気?

ライ症候群とは、健康だった子供、特に乳幼児が突然けいれんを起こしたり、意識障害を起こし広範囲に脳の機能不全が急激に出現し、進行するもので、髄液や血液に異常がない病状をいいます。原因が分からないので、効果的な治療法がなく、今の状態を維持するための対策しかとれません。かぜに引き続いて起こることが多く、数日で亡くなるケースもあり、治っても神経に障害が残る事が多い病気です。

主な症状

ライ症候群の約半数に、風邪のような鼻水や咳などの症状が認められます。また、発熱が落ち着いた時期に突然の意識障害や痙攣などが見られます。さらに急速に意識障害が進行していき、昏睡状態になることもあります。病状が進んでいくと脳のむくみによる脳循環障害が引き起こされ、呼吸困難に陥ることもあります。また、肝機能にも悪影響があり、出血しやすく、血が止まりにくい状態になります。

主な原因

乳幼児の発症が多いと言われる病気で、元は臓器系や脂肪沈着、肝臓のミトコンドリアへの損傷によって、引き起こされる脳障害がライ症候群です。この症候群が乳幼児に多いと言われる原因は、インフルエンザや水痘などの高熱を解熱させる為、もしくは吐き気やおう吐を抑える為に使用されるサルチル酸(アスピリン)を使用するからです。成人が発症する事は稀で、乳幼児は突然の痙攣や意識障害が起こります。

主な検査と診断

ライ症候群の検査方法は、インフルエンザや水痘などに引き続いて起こる、嘔吐や意識障害、けいれんなどの症状と、使用したアスピリンなどの薬によっておおよその診断が行われています。X線検査やCT、MRI検査において脳浮腫が確認されて、血液検査において肝機能障害、血中アンモニアの上昇といった症状が見られた場合は確定的に診断されます。

主な治療方法

ブドウ糖を投与する点滴を受けることで、脳の異常の発生を予防することが出来ます。肝臓に異常が見られた時は、抗生物質を投与することで肝臓の異常を治療する事が可能です。腎臓の機能が低下している場合は、ビタミンを投与してライ症候群の症状を緩和することが出来ます。けいれんを起こした時は、抗けいれん剤を服用する治療法で治すことが出来ます。