脳ヘルニア ノウヘルニア

初診に適した診療科目

脳ヘルニアはどんな病気?

頭蓋内に血腫や脳浮腫が生じると頭蓋内の圧が高まり脳が押し出される状態を脳ヘルニアといいます。押し出された脳に脳幹が圧迫され呼吸や心臓の機能を損ないます。
初期症状は意識障害と瞳孔の異常で、時間が経過すると呼吸が不規則になり、更には呼吸停止の状態に陥ります。
軽度であれば脳圧を下げる投薬治療が行われますが、初期症状が見られた段階で開頭手術による血腫の除去が必要となります。

主な症状

脳ヘルニアは脳圧が上昇している時に痛み、吐き気、嘔吐、目まい、判断力の低下などの多くの症状が起こります。
初期には意識障害や瞳孔が光を追えなくなる瞳孔異常が見られます。進行すると自発呼吸困難から呼吸が異常に早くなったり不規則に遅くなったりします。
さらに進行していくと呼吸困難から呼吸停止して脈が乱れ、血圧が低下すると救命の可能性が低く死に至ります。

主な原因

脳ヘルニアは、本来閉鎖空間である脳に外部から何らかの力が働き、脳の内圧が高くなってしまうことで引き起こされます。そのため詳しい原因を知るためにはなぜ内圧が高まる理由を知らなければいけません。
原因は主にふたつに分けられます。脳の外的損傷と内的損傷です。
頭部を強打した際に頭蓋骨内の脳にまでダメージが及ぶのが外的損傷で、何かの病気により脳が腫れてしまい内圧が高まってしまうのが内的損傷としてあげられます。

主な検査と診断

脳ヘルニアは、その意識や瞳孔の状態、除脳姿勢などの臨床症状から判断をしていきます。
CTスキャンなどの画像診断装置を使った検査がメインの方法となります。画像診断装置では、左右の脳が通常左右対称であるはずですが、これがヘルニアの影響でゆがんで見えたり、頭蓋内圧の亢進のために脳の隙間がなくなり見えなくなるなどの状態が見られます。

主な治療方法

脳ヘルニアの治療は、症状が発見されたその時に直ちに行われるべきものです。
初期症状としては、目に異常が見られるので、その時点で手術が要されるということです。血腫の存在が認められた場合、これを除去するための手術が行われます。
しかし、血腫が小さかったり、脳ヘルニアがあまりにも進行している場合には、薬物療法や点滴等が行われます。