高血圧性脳症 コウケツアツセイノウショウ

初診に適した診療科目

高血圧性脳症はどんな病気?

高血圧性脳症は脳動脈の動脈硬化と急激な血圧上昇によって生じる病気です。短時間で血圧上昇することによってに激しい頭痛や嘔吐、視力障害、けいれん、言語障害、意識障害などの症状が起こります。
放置すると昏睡状態におちいることもあり、重症の場合、脳出血、心不全や腎不全により死に至る可能性もある恐ろしい病気です。
血圧を下げることによって改善されることが多いので、日頃から規則正しい生活を心がけることが大切です。

主な症状

高血圧性脳症の症状とは、血圧の著しい上昇に伴い最初に頭痛や視力障害、吐き気、悪心が見られますが、悪化するとけいれん、意識障害が起こります。
頭痛は必発です。多くは後頭部から後頸部に激しい痛みが起こります。異常な高血圧を示します。両側性の視力低下が起こることもあります。
まれに全身のけいれんが起きたり、昏睡状態に至る症例もあります。

主な原因

高血圧性脳症の原因は、血圧の上昇によるものです。血圧の上昇により、脳の血流も増え、脳血管外へ血漿がしみだし、むくむことにより、脳圧が高まり、意識障害や頭痛、視力障害、けいれんがおこります。
腎機能障害のある重症高血圧患者や悪性高血圧の人、妊娠高血圧症候群の人に起こることがあります。
また、血圧が普段高くない方にもおこりえる疾患ですので注意が必要です。

主な検査と診断

高血圧性脳症では、血圧測定の他、CT、MRIなどの検査方法で、診断を確定させることを基本とします。
本症例の特徴的な所見であり、最も重要となる所見に、血圧の著しい上昇がありますが、特に拡張期血圧(最低血圧)が120mmHg以上に上昇していることを認めます。
頭部CTやMRIにおいては、脳のむくみの所見がみられるものの、大きな梗塞や出血等は起こりません。

主な治療方法

血圧を下げる薬剤を使った治療法で、高血圧性脳症を治療することが出来ます。静脈内に投与するタイプの降圧薬が治療に効果的です。
脳にむくみが発生している場合は、抗脳浮腫薬の投与を受けると脳に出来たむくみを緩和する事が可能です。
脳に異常をきたして痙攣を起こしている時は、抗痙攣剤を注射してもらうことで短時間で痙攣を止める事が出来ます。