しらくも シラクモ

初診に適した診療科目

しらくもはどんな病気?

「しらくも」は、水虫でよく知られる白癬菌(カビの一種)が頭に定着して起きる皮膚疾患で、頭部白癬の別の呼び方です。
小児に多くみられ、毛の生えている部分や毛の中に菌が入り込み、脱毛やかゆみ、フケなどの症状が出ます。
症状が悪化すると、頭皮が化膿したり、発熱を引き起こす場合もあります。
外用薬だけでは治りづらく、内服薬を使って治療します。ステロイドを使って重症化することがあるので、皮膚科での診察を受けましょう。

主な症状

しらくもはフケが出る、髪の毛が抜けやすく、折れやすくなるといった症状が現れます。かゆみを伴うこともあれば、伴わないこともあります。
軽症だとふやけたカサブタが少しできる程度ですが、進行すると楕円形に髪の毛が抜け、脱毛班ができます。
ひどい場合には頭皮に痛みと炎症を伴う腫れた大きな皮疹が現れ、そこから膿がにじみ出ることもあります。

主な原因

しらくもの原因はカビの一種の白癬菌が頭皮の毛穴や毛髪に感染することです。
近年では稀な病気ですが、水虫の患部を手で触り、その手で頭皮を掻いてしまった場合に白癬菌に感染してしまうのが主な理由です。
また、感染力が強いため、格闘技や柔道、レスリングなど濃厚な体部接触機会が多いスポーツを行うと感染することがあります。
さらに、ペットからの感染という経路もあります。

主な検査と診断

しらくもの検査方法とは、頭部白癬に特有の症状もしくは、頭部に丸く白色化した斑点ができるため、まずは患部を目視検査します。
目視観察でおおまかな診断がつくのですが、毛を引抜く、皮膚の表面をこするなど症状の出ている皮膚の一部を採取し、KOH溶液やズームブルーを用いた顕微鏡で見る皮膚真菌検査という方法が一般的に行なわれています。

主な治療方法

しらくもに対する治療法は、他の水虫と同じ治療を施すことを考えます。基本は、抗真菌剤の内服と外用薬を用いて対処します。
重度に進行しすぎた結果、広範囲の脱毛症を来している場合には、外用薬は使用せず、内服薬のみを用います。
日常生活においては頭皮を清潔に保つことが大切です。