再発性多発軟骨炎

初診に適した診療科目

再発性多発軟骨炎はどんな病気?

再発性多発軟骨炎とは、身体にある軟骨のすべてに炎症や破壊がある珍しい病気で、性別に関係なく中年の人に多く見られるもので、炎症により様々な症状がでます。原因は解明されておらず、主な症状としては、症状が急に起こり、耳の耳介軟骨が初めに炎症を起こすことが多いです。最も危険であるのが気管軟骨炎で、呼吸困難になる可能性も考えられます。

主な症状

再発性多発軟骨炎では、全身の軟骨組織の炎症と破壊が繰り返されるのが症状です。特に耳や鼻の軟骨部分に発症することが多く、疼痛や変形が認められます。また、この病気で注意をしておきたいのが気管軟骨に発症した時です。気管軟骨に発症した場合、軟骨が破壊された結果気道が狭くなってしまい呼吸時に音が鳴るようになったり、呼吸困難になってしまうこともあります。

主な原因

再発性多発軟骨炎は、原因不明の軟骨の破壊や腫脹が起こる慢性の疾患で、自己免疫疾患のひとつです。全身の軟骨に炎症が起こることもあります。そして、寛解と再発を繰り返します。日本での正確な統計は今のところはありませんが、アメリカのある地域では年間100万人当たり3.5人が発症するといわれています。最初のうちは、耳などの軟骨の痛みや張っている感じが気になることとして、病院を訪れる傾向が高いです。

主な検査と診断

再発性多発軟骨炎の検査方法においては、両耳介の軟骨炎、非びらん性の多発関節炎、鼻軟骨炎、眼の炎症、気管の軟骨炎、聴覚、平衡感覚の異常、軟骨の生検、以上の内3つ以上の項目に当てはまれば、この病気だと判断されます。また赤沈の亢進、CRPの上昇、貧血、白血球増多などが表れることがありますが、診断ではあまり役に立つことはありません。

主な治療方法

再発性多発軟骨炎の治療法は、非ステロイド性抗炎症薬やステロイド薬の免疫抑制剤を用いた薬物療法になります。これは軟骨破壊を防ぎ炎症を抑える効果があります。病状が重症な場合は大量のステロイド療法を行います。またそれと同時に免疫抑制薬を併用することもあります。病変が進行し、気道閉塞を生じた場合は気管切開やステント挿入、気管形成術などの外科的治療を行います。