痙性斜頸 ケイセイシャケイ

初診に適した診療科目

痙性斜頸はどんな病気?

痙性斜頸とは、首が傾いたり、捻じれたり、震えたりなどといった不随意運動引き起こす局所性ジストニア(不随意に持続的な筋肉委縮を引き起こす神経疾患の総称)の1つです。原因は、胸鎖乳突筋(頸部にある筋肉)、僧帽筋(背中の一番表層にある筋肉)、板状筋(長背筋のうち後頸の奥深くに位置する筋肉)などの筋肉の異常な緊張によるものです。首の不自然な状態になるのに加え、筋肉のしびれや痛みを伴うこともあります。

主な症状

痙性斜頸の主な症状は、首が曲がって前を向けないということです。不安や緊張によって病気が悪化する場合もあります。しかし、他にも様々な特徴があります。一つ目は、頸部筋群の緊張が明らかに認められます。二つ目は、病気を治そうとするこだわりが強いため、ストレスも我慢して、ストレスが発散出来なくなる場合があります。また、抑うつになる場合も多いです。

主な原因

痙性斜頸の原因は、いまはまだハッキリと解明されているわけではありません。しかし、大脳の運動プログラムの異常ではないかというところまでは推定されています。過労が続いてしまったり、心理的なストレスが溜まってしまったり、または無理のある姿勢を継続することでこれらの病気になってしまうことも、大きな可能性の一つとして捉えられているのです。

主な検査と診断

痙性斜頸の検査方法としては、ドクターによる診察で胸鎖乳突筋の硬さを確認することになります。この検査では、回旋の制限や、側屈に制限があるかどうかを確認し、明らかな制限が見られるケースでは、筋性斜頸と診断され、超音波を用いた検査でその詳細を確認する必要があります。そして、その他の斜頸と識別するために、レントゲン撮影などの検査も行い、この病気の症状を確認します。

主な治療方法

痙性斜頸の治療法は、薬物の投与やボツリヌス療法、または手術によって行われます。薬物による治療であれば、抗てんかん薬などを使用することによって、治療を行う事ができます。また、ボツリヌストキシンを首周辺の筋肉に注射することによって、筋肉を弛緩させる治療手段もあります。さらに、手術によって筋肉を緊張させている神経を切る方法もあります。