唾石症 ダセキショウ

初診に適した診療科目

唾石症はどんな病気?

唾石症とは、唾液腺または唾液管に結石ができ唾液が詰まる病気です。ほとんどの場合は顎下線に起こり、まれに耳下線に起こることがあります。
食事の際に、結石があるため唾液を出すことができず、唾液線に溜まり激しい痛みと腫れが生じます。痛みや腫れは30分~1時間程度で収まりますが、食事をすると繰り返します。
自然排出されることもありますが、そうでない場合は手術により摘出します。

主な症状

唾石症では、唾液の通過に障害が起こります。結石のために唾液が口の中に出てこれないので、唾液は唾液腺の中に溜まってしまい唾液腺が腫れます。この症状は、唾液腺が刺激を受けやすい酸味のある食べ物で顕著に現れます。
唾液腺の腫れは、食事の度に現れて食後しばらくすると治まるということを繰り返します。
また病気が進行すると唾液腺の働きが鈍り唾液の分泌が減るため、口内の細菌が唾液腺に入り炎症を起こし膿が出ます。

主な原因

唾石症のあきらかな原因はまだ不明ですが、唾液の排出管に入り込んでしまった異物や菌などを核として、そのまわりに唾液に含まれるカルシウムが沈着してできると考えられています。
治療のため取り出した石を割ってみると、沈着したカルシウムが年輪のようにみえ、結石のできはじめは小さいのです が、自然に排出されないと次第に大きくなっていき、取り出すのが大変になります。

主な検査と診断

唾石症の診断は石を触れれば容易にできますが、部位や個数を知るには画像診断が有用です。
レントゲン検査が行われる場合もありますが、大きさやカルシウム量によってはレントゲンに写らない石も多くCT検査が正確です。

主な治療方法

治療は無症状の場合は経過観察をします。症状がある場合でも石が小さければ自然に排出されるか、口腔内開口部まで移動してくる可能性があるので、症状を鎮静させてから口腔内より摘出します。
自然排出が見込めないものは手術の適応となります。炎症を繰り返し唾液腺機能も障害されている場合や唾液腺内の唾石は唾液腺とともに摘出します。
また近年では、胆石、尿管結石と同様に体外衝撃波法が用いられることもあります。