唾液腺炎

初診に適した診療科目

唾液腺炎はどんな病気?

唾液腺とは、でんぷんの消化や、口の中の殺菌などをする唾液を作る器官であり、そこに炎症が起こることを唾液腺炎といいます。これの主な原因は、唾液腺に炎症を引き起こすウィルスや細菌によるもので、種類は様々です。
症状としては、急性の場合、炎症がある唾液腺に痛みがあり、発熱があります。すべての唾液腺に炎症がある場合は唾液の分泌障害などもあります。

主な症状

唾液腺炎の症状は、急性のものでは、左右にある耳下腺が腫れ、痛みを伴います。また、耳下腺を押すなどすると、導管にある開口部から度々膿が出てきます。
慢性のものでは、唾液腺が硬くなり、唾液の出が悪くなります。
ウイルス性のものもあり、子どもがかかることが多いですが、大人がかかった場合には、睾丸炎、卵巣炎が起きることがあり、不妊になる可能性もあります。

主な原因

唾液腺炎はさまざまな原因で発症します。細菌性の場合、口の中の唾液の量が少ない時にもともと口の中に常在する菌が唾液腺に入り込むことで発症します。
ウイルス性の場合、一般的によく知られているおたふくかぜに罹ることで発症します。おたふくかぜを引き起こすのはムンプスウイルスですが、このウイルスは一度感染してしまうと免疫ができるので再び感染することはありません。

主な検査と診断

唾液腺炎の検査方法は、触診やまたは視診によって、腫れているのかどうかの検査を行います。
そして腫れているところが唾液腺であるのかどうかを調べるために、血液検査を実施するのです。
血液検査では、アミラーゼという物質の値が高くなりますので、それを根拠にこの病気を想定することができます。またウイルス性であるかどうかも、血液検査を複数実施することで判明します。

主な治療方法

唾液腺炎の治療は細菌性のものに対しては、抗菌薬を投与し、あわせて殺菌性のうがい薬などで口腔内を清潔に保ちます。
ウイルス性のものは抗菌剤が効かないので、対症療法となります。安静にして、熱が高い場合には解熱剤を投与し、耳下腺の腫れや痛みが強い場合には湿布を貼ります。