アシドーシス

初診に適した診療科目

アシドーシスはどんな病気?

アシドーシスとは血液中の酸と塩基のバランスにおいて、酸の方が優位にある状態のことで血液pHが低下している状態です。塩基が少ないことから酸性血症ともいいます。
呼吸器の病気や呼吸中枢の機能が低下すると肺で空気が上手く交換されなくなり、その結果として血液の炭酸ガス分圧が上昇し、pHが低下するのです。
逆の関係である塩基が優位の状態をアルカローシスといいます。

主な症状

アシドーシスの症状は、最初の段階でははっきりとした自覚をすることもなく過ごすことがあるとされています。しかし、多くの人では次第に呼吸困難などの初期的な問題が生じるようになり、早く、それでいて深い呼吸をするようになります。
また吐き気や疲労感、実際の嘔吐をするなどの異常がでてくるので、前者と後者の身体異常が同時にでてくる段階で、この病気を疑うことができるようになります。

主な原因

アシドーシスの原因として、麻薬や麻酔薬による呼吸抑制、脳幹出血や腫瘍、心肺停止、肺気腫や慢性気管支炎、肺結核などの肺疾患、異物などの誤嚥による上気道搾取などによる肺からの二酸化炭素の排出量の低下がまず挙げられます。
次に、高熱や高カロリー輸液などによる代謝亢進がもとになり、二酸化炭素の産生の増加したりすることや、高度の肥満も理由となります。

主な検査と診断

アシドーシスの診断には、血液検査を行います。動脈の血液のpH値と二酸化炭素濃度の測定が必要で、普通は手首の動脈から採血されます。
動脈血が用いられるのは、一般に静脈血では体のpH値を正確に測定できないからです。
アシドーシスの原因を詳しく調べるために血液中の重炭酸塩の濃度も測定します。

主な治療方法

アシドーシスの治療法は、その病状の原因によって治療方法が変わってきます。
糖尿病性である場合には、インスリンの投薬によって治療を行います。また代謝性である場合には、アルカリ剤を投与することによって治療を行います。
一方で、呼吸性である場合には、肺機能を改善するための投薬などの治療を行うことによって、この病気の病状の改善を図っていきます。