耳下腺炎 ジカセンエン

初診に適した診療科目

耳下腺炎はどんな病気?

耳下腺のお痛みといえば流行性耳下腺炎、おたふくかぜが知られていますが、おたふくかぜ以外にも左右の耳下腺が腫れて痛みを伴うものがあります。
子供に多く、一度かかると免疫がつくおたふくかぜと違い、何度も繰り返しかかるのが特徴です。
慢性的に炎症がおこっていても通常は症状がでませんが、かぜや疲れから体力が低下しているときに口内の細菌が耳下腺に入ると急性的に腫れて痛みが出ます。

主な症状

耳下腺炎の症状とは、初めに左右どちらかの耳の下あたりに痛みを感じ、段々顎のラインに沿って腫れてきます。
そのまま片側だけがはれる場合もありますし、両側ともに腫れてしまう場合もあります。熱を伴う場合もあります。
おたふく風邪も似たような状態になりますが、おたふくかぜの方が腫れがひどい上に、高熱がでることが多いです。

主な原因

耳下腺炎の原因は、いわゆるおたふくかぜの場合は、ムンプスウイルスの飛沫感染で起こり、免疫力が低下した1歳を過ぎた頃の幼児にかかる場合が多いです。
一方、おたふくかぜでない耳下腺炎の原因は虫歯や口腔内の雑菌による感染、耳下腺の先天的異常、唾液停滞アレルギー反応、ウィルス感染、内分泌の異常など多くの発症要因が推定されますが、現在のところ明確な原因は特定されていません。

主な検査と診断

耳下腺炎の検査では、おやふくかぜ(流行性)であるか反復性であるかが問題となります。
まず触診で腫れの状態や痛みの有無で判断します。反復性では流行性に比べてさわると硬いため区別することができます。
有効な検査方法のひとつに超音波検査(エコー)があります。超音波検査では特徴的な所見が多く確実に診断できるため、流行性との鑑別に大変有効な場合があります。

主な治療方法

耳下腺炎の治療法についてですが、細菌の感染により引き起こされた場合は、抗生物質、消炎鎮痛剤の服用による治療を行います。
炎症した部分に膿や膿瘍などの合併症がある場合には切開手術や吸引などが必要になることもあります。
ウィルス性の場合は、対処療法を主に行います。鎮痛剤を使ったり、患部を冷やしたり、抗菌剤の服用による治療を行います。