帯状疱疹治癒直後の痛みについて。

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はな
(女性 / 30代)
はじめまして。
11月18日頃から下半身に筋肉痛のような痛みとじわじわする違和感を感じ、その後、臀部に帯状疱疹のようなものがあることに気づき、25日、かさぶたになりかけた頃に受診。やはり帯状疱疹との診断で、ウイルス薬、カロナール500、メチコバール500を一週間飲み終えたところです。

発症してから2週間たち、かさぶたは無くなったものの、おしりにじわじわとした重苦しい痛みが少し残っています。日常生活に支障はありませんが、一生この痛みが残る可能性があるかと思うと気が滅入ります。

本日トリプタノール10(寝る前1回)が追加されました。
調べてみると抗うつ剤のようなのですが、私は2年前に不安障害でソラナックスを頓服で少し飲んでいたことがあります。私のような人が抗うつ剤を飲むことは問題ありませんでしょうか?離脱症状が心配です。

40手前であれば、痛みの後遺症が残るリスクは少ないとお医者様に言われましたが、それでもトリプタノールを服用したほうが予後のために良いと思われますか?

お忙しいところ申し訳ありませんが、ご見解をお聞かせいただければ幸いです。
寺田 壮治の写真
寺田 壮治
御質問有難うございます。

帯状疱疹後神経痛(PHN)はわたくしの専門エリアです。

これはかなり痛いのです。
ここでちゃんと治療や安静を保てないと一生引きずりますので、しっかり治療しましょう。

何科で治療されているのかが未明なので、一般論で申し上げます。

帯状疱疹後神経痛(PHN)でトリプタノール処方は1980年代から普通に行われています。
トリプタノールは三環系抗欝薬TCAですが、現在は慢性痛治療薬としての意味合いも強く、抗欝薬だけと言う『誤解』(丸で3人で写真撮ったら真ん中の方が死亡すると言うような次元)は治療上問題が出て来ます。
後遺症として残したく無ければ、是否、能動的にトリプタノールは内服されるべきです。

『麻酔ペイン科』での治療ならば、PGBリリカ(帯状疱疹後神経痛の特効薬/急性期痛にも安易に用いられて居ますが、それは多いな勘違いで慢性期痛治療薬です)やTCA三環系抗欝薬トリプタノールやSNRI/DULシンバルタ(新規抗欝薬)等が普通に処方されていますし、神経ブロック注射始め各種トリガー注射も施行されます。

痛みを扱って居る『漢方内科』での治療ならば、上記投薬(漢方併用なので当然減薬可能)に加えて、漢方系製剤で帯状疱疹後神経痛(PHN)に著効する処方もされる筈です。

痛みを扱って居る『心療内科』ならば、上記の『ペイン科』の薬以上に、抗欝薬以外に抗癲癇薬はじめ多種の向精神薬が投薬されることが有ります。

主治医の先生を信用して内服治療を進めて下さい。
信用する処が治療の開始点です。
信用出来ないならば、信用出来る医師に変更するしか回復は致しません。

まずは、治療は心と心のコミュニケーションが取れなければ始まりません。

故に、その意味あいからも、メンタル系の薬は慢性痛と言う特殊な痛みに有効なのです。

メンタル系のお薬に差別感を持たないでください。

メンタル疾患の無い方にメンタル系薬を一生飲め何て誰も言いませんし、それこそメンタルや脳細胞の機能が低下してしまう可能性が有ります。
痛みが緩和してきたならば、徐々にメンタル系薬は減薬(急遽やめると酷い離脱症状で痛み以上に苦しくなります)すべきです。