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気象病知っていますか?

医療ニュース
今回のホームページ制作に役立つコンテンツは、6月26日(土)日経プラス1に掲載の「気象病知っていますか?」をご紹介させて頂きます。


雨がふりそうなになると、関節が痛くなったり、季節の変わり目にめまいを感じたりするーー。
天気の変化で不調を感じたら、それは「気象病」かもしれない。
普段から、のぼせやすいなど自律神経が乱れがちな人は特に注意が必要だ。
梅雨どきを少しでも快適に過ごすため、有効な対処法を知っておこう。
 

気象病の症状について

めまい
肩こり
・イライラといった不定愁訴(ふていしゅうそ)

→検査を行っても原因が見つからないことが多く、普段から交感神経と副交感神経からなる、自律神経が乱れがちな人に上記の症状が出やすい。

片頭痛
・関節痛
・持病が悪化する

→気象病の中でも上記の痛みを伴うものは特に「天気痛」と呼ぶ。
 

気象病がおこる仕組みについて

気象病の引き金になるのは気圧・気温・湿度変化などがあり、特に影響が大きいのは気圧で梅雨や台風の時は特に気をつけたほうが良い。
気圧の変化により気象病が起こる原因は、内耳にある「気圧センサー」から情報を適切に対応をできない、脳の混乱にある。
気象病の代表的な症状である「めまい」を例にメカニズムをまとめる。

■高気圧から低気圧へと気圧が変化すると、耳の奥の(内耳)の「気圧センサー」が「体のバランスが崩れた」と感知してしまう。

■しかし、視覚からは「体のバランスは崩れていない」という情報が脳へと届く。

■内耳と目からの情報に差異が生じて脳が混乱。

■脳の混乱により交感神経が興奮し、内耳の血流低下などでめまいが生じる。
片頭痛も気圧の変化による交感神経の興奮で収縮した血管が反動で拡張することにより、痛み神経が刺激されて起こる。
 

気象病の緩和法

内耳と視覚からの情報差による脳の混乱は、乗り物酔いが起きるメカニズムと類似しているため、市販の酔い止め薬が効く。
各症状に対する緩和方法は下記を参考に。

■めまい:酔い止めを飲む
■偏頭痛:酔い止めを飲む、額・首の後ろ・眉の下辺りを冷やす
※マッサージや入浴は体が温まり、血管が拡張するので、逆効果
■関節痛:除湿、患部を温める
 

気象病の予防策

ストレスがかかると眠れなくなるなど自立神経が乱れがちな人は、「適度な運動」と「十分な睡眠」を普段から習慣化することが「気象病」の予防に最も効果的である。

▼3つ以上当てはまる人は梅雨の不調に要注意▼
・車に酔いやすい
・のぼせやすい
・夕方になると集中力がなくなる
・寒暖差に弱い
・ストレスがあると眠れなくなる


痛みは慢性化すると日常生活にも支障をきたすが、他人にはなかなか分かっておらえないことも多い。
慢性痛を抱える人の4分の1は天気痛が関係し、男性よりも女性に多い。
「気象病」の専門外来もあるので、自己対処法で症状が改善されない場合は一度医療機関を受診することをお勧めする。