アレルギー性紫斑病
アレルギー性紫斑病はどんな病気?
アレルギー性紫斑病とは、アレルギー反応によって引き起こされる病気です。子どもに多くみられます。アレルギー反応によって血管に炎症が起こることで血液が血管からもれやすくなるのがこの病気の特徴です。そのため、この病気に罹ると身体に内出血状の紫斑が見られるようになります。
アレルギー反応は、ウイルスや最近の感染などが原因となっていますが、その他にも薬品や食べ物などが原因物質となることが知られています。
主な症状
アレルギー性紫斑病では、アレルギーがどの部位に炎症を引き起こすかによってさまざまな症状があります。多くの場合は皮膚の血管に炎症を起こしていて、点状の出血や紫斑がみとめられます。普通の紫斑は触っても平らですが、アレルギー性紫斑病の紫斑は触れると軽く盛り上がっているのが大きな特徴です。
また、関節の腫れや痛みを感じることもありますし、腹痛や嘔吐、下血などもみとめられる場合もあります。
また、合併症として腸重積や腎盂炎などを引き起こす原因となることもあります。
主な原因
アレルギー性紫斑病の原因で最も多く疑われるのが、感染症によるものです。キャンピロバクターやマイコプラズマ、レジオネラなどの溶連菌や、パルボウイルス、B型肝炎ウイルス、アデノウイルスなどのウイルスが考えられます。
ペニシリンなどの抗生物質をはじめとする薬剤や、卵、牛乳、小麦などの食べ物、虫刺されなども発症因子であるといわれています。
主な検査と診断
アレルギー性紫斑病では出血斑、関節症状などの視診、問診のほかに尿検査や超音波検査、血液検査によって確定診断をおこないます。血液検査では血小板数、抗血小板抗体の有無、自己抗体の有無、赤血球沈降速度などを測定し、他の病気との選別や紫斑病の種類の確定をおこないます。検査方法は症状によって異なり、医師の判断によりおこなわれます。
小児の場合は他の小型血管炎を発症する可能性がほとんどないため臨床症状のみで診断することもあります。
主な治療方法
アレルギー性紫斑病の治療法は、基本的に無治療になります。なので、関節部などの刺激を与えないために、安静にすることが、とても重要です。関節痛がする場合には、鎮痛消炎剤を投与して痛みを和らげたり、感染が確認された場合には、ネブライザーを吸入する場合があります。
また、場合により、腎炎になる場合があり、アンギナールを投与して治療をします。