肝臓疾患 カンゾウシッカン

初診に適した診療科目

肝臓疾患はどんな病気?

肝臓疾患は臨床的、形態学的視点からなされた病型別分類と、各種病因の違いによりなされた成因分類とに分けられます。病型別分類では、急性肝炎、劇症肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝癌、その他(脂肪肝、両性腫瘍など)、成因別分類では、肝炎ウイルス性、肝炎ウイルス以外のウイルス性(EBV、CMV)、自己免疫性、アルコール性、薬剤性、代謝性、遺伝性、先天性代謝性、その他(心不全によるうっ血、ショック)に分けられます。

主な症状

肝臓疾患にはいくつかの種類がありますが、いずれの疾患であっても共通してみられる症状として疲れやすいことや疲労を感じること、食欲不振が生じます。疾患の種類によっては発熱や発疹、吐き気、黄疸を呈するものや、意識障害や昏睡状態に至るなど生命に危険が及ぶような重篤な症状を呈するものもあり、最悪の場合にはごく短期間で死に至ることがあります。

主な原因

肝臓疾患の原因としてウイルス性、アルコール性、薬剤性、遺伝性のものが考えられます。現在肝障害を引き起こすウイルスはA~Gまで7種類が確認されています。多量のアルコールの摂取はアルコール性肝炎や脂肪肝又は肝硬変を引き起こします。薬剤の服用に伴う中毒性肝障害とアレルギー性の肝障害が有ります。遺伝性のものでは自己免疫によって起こるものと代謝異常に伴うものが有ります。

主な検査と診断

肝臓疾患の主な検査方法は採血による血液検査、超音波エコーによる検査、CTスキャンによる検査、入院して肝生検などの検査が挙げられます。いづれも通常の健康診断、人間ドック、がん検診などで異常が見つかった場合に精密検査が行われそこで肝機能の異常を示すデータが出てくることが一般的です。とくに肝臓疾患の場合初期段階では自覚症状がありません。

主な治療方法

肝臓疾患には急性と慢性があり、急性の時は安静にすることと、バランスのとれた食事をとることですが、食欲がない場合はブドウ糖を中心とした点滴で栄養を補います。また薬物による治療が必要になるケースもあります。そして、治療法は検査の結果を診て対症療法で肝臓の炎症を抑えるか、インターフェロン療法でウィルスを体外に排除してから治療を行うかを決めます。