慢性閉塞隅角緑内障 マンセイヘイソクグウカクリョクナイショウ

初診に適した診療科目

慢性閉塞隅角緑内障はどんな病気?

慢性閉塞隅角緑内障とは、角膜の周辺部分と虹彩が接する前房門隅角が、だんだんと狭くなり、房水の排出が出来なくなることで起きる緑内障です。慢性的な疾患である場合がほとんどですが、稀に急性でも起こりえます。急性の場合、激しい眼痛と視力低下、嘔吐を伴います。急性の場合は、適切な薬物の投与後、レーザーによる虹彩切開術よる手術が必要です。

主な症状

慢性閉塞隅角緑内障は無症状のまま徐々に悪化していくことが多く、気付いた時には視野が半分以上欠損してしまう末期症状である場合があります。視野は端のほうから少しずつ狭くなっていくため、1日1日でごく僅かな差しか起きないので、眼精疲労と勘違いをして緑内障であると気付かないケースが多いのです。あまりに症状が進行していると、失明する場合もあります。

主な原因

慢性閉塞隅角緑内障のおもな原因は視神経が何らかの原因で変形し栄養伝達などが阻害され次第に神経細胞が死滅していくことだと考えられています。視神経乳頭が変形していくプロセスはいまだに明らかにはされていませんが、血流の流れの変化や眼圧の圧力変化など様々な要因により正常な視神経細胞に悪影響を与えて視神経細胞の機能不全、またわ死滅を引き起こすと考えられています。

主な検査と診断

慢性閉塞隅角緑内障の検査方法としては、眼圧測定や眼底検査、および細隙灯を用いた前眼部の診察が行われます。慢性閉塞隅角緑内障では、眼圧測定において50mmHgを超える高眼圧がみられるほか、形態的な観察を行った際には眼房が浅く隅角が狭いといった所見がみられ、さらに角膜の浮腫や中等度の散瞳、毛様充血などがみとめられることがあります。

主な治療方法

慢性閉塞隅角緑内障の治療法は、レーザーによる虹彩切開術が一般的です。慢性に限らず、急性、間欠性の患者に対しても同様に行います。また、隅角鏡検査で、隅角が著しく狭い患者に対しては、症状を自覚していない状態でも、閉塞隅角緑内障を予防する目的で、速やかなレーザー周辺虹彩切開術を行う必要があります。レーザー線維柱帯形成術は、隅角が極度に狭い場合は行えません。