乾性心膜炎 カンセイシンマクエン

初診に適した診療科目

乾性心膜炎はどんな病気?

乾性心膜炎とは、心臓を覆う心膜におきる炎症において滲出液がない場合に乾性心膜炎と診断します。詳しい原因は判っていませんが、細菌による感染や他疾患に誘発されて発症することがあります。胸痛・発熱・呼吸困難といった自覚症状があらわれます。他覚症状には、ざらざらとした心膜摩擦音が聞こえます。治療は、心膜腔にたまった貯留液を排出し、液中の細菌を培養し抗菌薬を投与します。

主な症状

乾性心膜炎では、強い胸の痛みが起こります。痛みは肩や首に放散することもあり、深呼吸や体を動かすなどすると痛みが増します。倦怠感や食欲の低下、発熱や発汗を伴った全身症状が現れ、食道や気管支が圧迫されるために起こる嚥下障害や嚥下痛、呼吸困難が起こります。また、反回神経圧迫による嗄声や、横隔膜圧迫によるしゃっくりなどの症状が現れます。

主な原因

乾性心膜炎の原因は、基本的に突発性のもので、ウィルス感染や自己免疫反応、細菌性、真菌性、膠原病性、がん性、尿毒性などが挙げられます。自分の免疫力が低下していることが原因になっていますので、風邪などの免疫低下している時が、発病の元になったりします。また、高齢では免疫力がありませんので、突発性として上記の原因として発症する可能性があります。

主な検査と診断

乾性心膜炎の主要な検査方法は多岐に渡ります。この検査では胸部の聴診で心臓の音を聴取し、心電図を用いて特定の部分の値の上昇を見つけ、電位が低くなっている箇所を探します。又、この疾患は、かぜの様な症状になる場合も多く、血液検査でウイルスの検査を行うと炎症がある事もあるので、血液検査が用いられます。更に、悪性の腫瘍の有無や結核なども重要な指標として活用されています。

主な治療方法

乾性心膜炎には、入院治療が原則で、発熱、胸痛が治まるまでは安静にしなければなりません。具体的な治療法としては、症状を起こしたもとになる病気を探し、抗生剤や抗結核薬、抗腫瘍薬などを使って、その治療を行うことが先決です。胸痛を抑えるためには、アスピリンやインドメサシンなどの鎮痛剤を使います。症状に応じては、心膜穿刺術やドレナージなどを行うこともあります。