喉頭まひ コウトウマヒ

初診に適した診療科目

喉頭まひはどんな病気?

喉頭の動きを支配する神経が障害されることにより、声帯やその他の喉頭の筋肉の動きが阻害された状態を喉頭まひと言います。喉頭まひにより声が出にくくなる発声障害や、物を嚥下し難くなる嚥下障害等を引き起こします。この様に人間の基本的で重要な機能である、話す、食べる、呼吸する等が障害される為に重大な障害と言えます。また嚥下障害によって食物や飲料が気管に侵入する誤嚥性肺炎の発生頻度が増加します。

主な症状

喉頭まひの症状には音声障害、嚥下障害、呼吸困難が有ります。音声障害とは、左右どちらかの声帯が麻痺を起すと発生時声門が十分に閉鎖せず弱々しい声となってしまします。嚥下障害とは、喉に進入した食物が喉を通過し食道に入るまでの咽頭相が障害されることのより食物が上手く飲み込めず気管に入るなどしてしまします。呼吸困難とは、両側の声帯の麻痺により声門が閉じ呼吸が困難になります。

主な原因

喉頭まひの原因ははっきりとは分かっていませんが、ウイルスの感染による神経炎が原因ではないかと言われています。また、喉頭の動きに関係する神経は脳から喉頭の筋肉までですが、その経路のどこで障害が起きても喉頭まひとなります。例として、頸静脈孔腫瘍、甲状腺腫瘍、乳がん、食道がん、肺がん、延髄系の疾患などがあると現れることがあります。

主な検査と診断

喉頭まひの検査方法として、ファイバースコープを用いて声帯の動きを観察するのが一般的です。それでも診断が難しい場合、片側まひの時は神経の走行領域を検査する必要があるので、頸部・胸部のX線検査やCT、上部消化管内視鏡検査、MRI検査などを行います。声帯の軟骨が脱臼しているといった場合にも似たような症状が出るので、それと区別するために筋電図を用いることがあります。

主な治療方法

喉頭まひの治療法として、声帯を真ん中に移動させる手術を行います。例として、コラーゲンなどを注入する声帯内注入術、軟骨を引っ張る披裂軟骨内転術、シリコンなどを用いる甲状軟骨形成術などが行われます。発症後間もない時やウイルスに起因する場合は、副腎皮質ホルモンやビタミンB1を含むステロイド剤やビタミン剤なども投与します。麻痺の度合いがひどければ声門を広げる手術を行います。