鼻のがん ハナノガン

初診に適した診療科目

鼻のがんはどんな病気?

近年、鼻のがんを患う高齢者が急増しています。女性より男性に多く、50代後半から患者数が増えます。
骨に囲まれた部分にできやすく、初期は無症状で痛みもありませんが、症状が進むと骨を破壊し、ひどい鼻づまりや膿を含む鼻汁が出やすくなります。
初期であれば放射線治療なども可能ですが、悪化すると手術や、眼球付近に腫瘍がある場合、眼球摘出の可能性もあります。
違和感を感じたら早期に病院で診断を受けることが大切です。

主な症状

鼻のがんは鼻副鼻腔がんといい、初期では症状がみられません。腫瘍が鼻腔の方へ進行すると、鼻づまり、膿が出るなどの症状があらわれます。
前方や外側に進行すると、頬部がしびれたり痛みを感じるようになり、後方に進行すると、顔面の神経が圧迫され、頭痛や歯痛がみられます。
下方に進行すると歯痛、歯肉の腫れなどがみられ、上方に進行すると、眼球が押されるため突出してみえるようになります。

主な原因

正式には慢性副鼻腔炎という名称を持っている、いわゆる蓄膿症と呼ばれる症状を長く患っていることが、鼻のがんの原因に大きく関係していると考えられています。
また近年になってから、鼻のがんの一部のものはヒトパピローマウィルスという乳頭腫のいぼを形成する細菌のひとつが原因に関与しているということがわかりました。更に、クロームという金属もその原因の一端だと考えられています。

主な検査と診断

鼻のがんの検査方法は、問診から始まり、次に長い柄のついた小さな鏡で鼻の内部を観察したり、顔や頚部を触診し、異常なしこりがないか、リンパの腫れがないかなどをみます。
次に、細いファイバースコープの先端にライトとレンズを備えたもので鼻の各部を細かく検査します。その際、異常な部分が見つかればサンプルを採り、顕微鏡で調べます。
その結果、異常が見つかると、入院して上顎洞を切開し、詳しく調べることもあります。

主な治療方法

鼻のがんの治療には、放射線治療や化学療法などといった、他の癌と同じような治療法が行われます。
なるべく、上顎を温存するような治療法が優先されるのですが、それでは治らないといった時には、上顎全摘術が行われる場合もあります。
また、腫瘍が頭蓋底にまで侵されてしまっている場合には、頭蓋底手術が行う必要があります。このように、癌の進み具合によって治療法が変わります。