リンパ管性肺嚢胞

初診に適した診療科目

リンパ管性肺嚢胞はどんな病気?

リンパ管性肺嚢胞とは、平滑筋腫の腫瘍細胞のLAM細胞が、肺や体軸リンパ節などで増殖し、肺に多発性嚢胞を形成する、緩やかに進行する全身性の腫瘍性疾患です。この病気は、国の難病対策で難病認定されている為、公費対象になっています。稀な疾病であるため、有病率や罹患率については正確なデータが取れていないのが現状となっています。主に妊娠可能な女性に発症しています。

主な症状

リンパ管性肺嚢胞にみられる症状には、突然の胸痛や乾いた咳・呼吸困難などの自然気胸があらわれます。労作時に発生する呼吸困難の場合、安静にしていれば症状を抑えることができます。重症になると、緊張性気胸をおこしたり喀痰・血痰がみられるようになります。さらに症状が進むと、チアノーゼや不整脈・血圧の低下など危険な状態に陥ることもあります。

主な原因

リンパ管性肺嚢胞の主要な原因は、平滑筋の細胞に似た特殊な細胞が、肺や身体各部のリンパ節などで異常に増殖する事が要因で起こります。この疾患は肺嚢胞、気胸、胸水、腹腔、骨盤内の腫瘍など多くの要因があり、突発的に発生する場合と、結節性の硬化症という遺伝的な要因が重なって発生するケースもあります。その為、この疾患の要因は多岐に渡るという性質があるのです。

主な検査と診断

リンパ管性肺嚢胞の検査方法は、特殊な細胞が、肺やリンパ系のリンパ節などで異常に増える疾患であるために、肺嚢胞、気胸、胸水、腹水、腹腔など多彩な症状の要因となり、これらの症状を検査する事で行なわれます。この嚢胞は胸部CT検査を用いてコンピューターでの三次元の断層撮影を行い、この立体的な画像を分析して詳細な検査を行なっています。

主な治療方法

リンパ管性肺嚢胞の治療法は、症状や進行速度に個人差があるので、個々の症例に適した治療を行う必要があります。無治療でも肺機能が著しく悪化しない場合もあるので、症状が進む場合や合併症が起こった場合、それに対しての治療を行います。閉塞性の換気障害がある場合は気管支拡張薬が有効な事があるので投与します。ホルモンが関与している場合は同時にホルモン治療も行います。