翼口蓋神経節痛 ツバサコウガイシンケイセツツウ

初診に適した診療科目

翼口蓋神経節痛はどんな病気?

翼口蓋神経節痛とは、神経痛の一種で、眼窩や鼻根部を中心に耳の後ろの方まで痛みが広がる病気です。副鼻腔の炎症や鼻粘膜の腫脹などにより翼口蓋神経節が刺激されることが原因で発症します。女性に多く、眼球・上顎歯・咽頭などに疼痛や電撃痛、流涙・顔面紅潮などの症状を伴うこともあります。治療は、非ステロイド系抗炎症薬を投与しますが、慢性化している場合には、神経ブロック療法の検討を行います。

主な症状

翼口蓋神経節痛の痛みがあらわれやすい部位は、目頭や目の下・口内の上から奥にかけて・同側の後頭部です。流涙や鼻汁・流涎・顔面の紅潮などの症状があらわれます。また、鼻や副鼻腔炎など耳鼻科系の疾患にみられる症状があらわれ、電激痛を繰り返すこともあります。顔面や後頭部の激しい痛みは、頭蓋内だけではなく目・鼻・口・耳などの病気を疑う必要があります。

主な原因

翼口蓋神経節痛の原因について、考えられるのは脳に何かしらの障害が生じていることです。具体例として脳幹に動脈瘤や腫瘍が生じていたり、多発性硬化症が生じていたり、また水痘が悪化した場合に生じる帯状疱疹の後遺症としても翼口蓋神経節痛が発症することがあります。しかし中には原因の分からない特発性神経節痛などもあるので一概に原因を特定できないのが難しいところです。

主な検査と診断

翼口蓋神経節痛の検査方法は、他の神経痛にも共通するのですが、脊椎のX線を撮影します。その際にはより具体的な骨の変化を調べる必要があるので、CTやMRI、さらには造影剤も注入し出てきた画像をもとに診断する手法が取り入れられています。また、糖尿病などに他の病気にもかかっている場合は、翼口蓋神経節痛との関連を調べるために尿検査や血流の検査なども合わせて行った上で原因を総合的に診断します。

主な治療方法

翼口蓋神経節痛の基本的な治療法は、薬物療法と特殊な器具を使用したものです。この疾患の治療は、非ステロイド性の薬剤などを用いて炎症を緩和する事が重要になります。又、治療法としては、この翼口蓋神経節痛に特化したブロックが使用され、症状の消失がみられることが多くなります。この翼口蓋神経節のブロックを用いる際には、局麻薬を使用して高周波の熱による凝固作用などを活用し治療を行う事になります。