アデノシンデアミナーゼ欠損症 アデノシンデアミナーゼケッソンショウ

初診に適した診療科目

アデノシンデアミナーゼ欠損症はどんな病気?

アデノシンデアミナーゼとは、プリン体の代謝経路で働く酵素のひとつで、アデノシンをイノシンとアンモニアに分解する働きをもちます。この酵素が先天的に欠損しているのがアデノシンデアミナーゼ欠損症です。この病気では、この酵素の欠損により、T細胞やB細胞といったリンパ球が産生されないため、免疫力が著しく低下します。そのため、感染症に非常に感染しやすくなります。

主な症状

アデノシンデアミナーゼ欠損症の症状には、先天性の場合、生後まもなくからリンパ球の著しい減少や低ガンマグロブリン血症がみられることが挙げられます。また、T細胞とB細胞の機能不全によって様々な微生物の感染症にかかりやすくなります。さらに、難治性の下痢に見舞われたり、犬がほえる様な咳がでたり、発育障害や色々な肺炎になることもあります。

主な原因

アデノシンデアミナーゼ欠損症とは、重要な体内酵素のひとつであるアデノシンデミナーゼが欠損している事で、免疫不全に陥る症状のことです。重症複合免疫不全症型・乳児期発症型・小児後期発症型・成人発症型と、発症年齢によって段階が異なります。どの時期も、正常にリンパ球を合成する事が出来なくなるのが原因で、発育障害となり重篤な感染症を引き起こします。

主な検査と診断

アデノシンデアミナーゼ欠損症の検査方法にはどういうものがあるのでしょうか。まず、医師との問診から始まります。症状の項目で見られたような下痢の様子などを伝えます。そして、感染がこの病気を引き起こす特定の細菌かどうかを検査するため、血液検査がなされます。そこで、アデノシンデアミナーゼが通常より欠けているかどうかを見ることになります。

主な治療方法

アデノシンデアミナーゼ欠損症の治療法は、骨髄移植や酵素の補充によって行います。患者の主要組織適合抗原に一致する骨髄の提供者がいる場合には、骨髄移植によって治療を実施します。しかし、骨髄移植ができない場合には、酵素補充療法を行います。この療法では、ウシの腸管から抽出したアデノシンデアミナーゼ酵素を処理した後、患者の体内に補充します。