関節結核 カンセツケッカク

初診に適した診療科目

関節結核はどんな病気?

関節結核とは、肺に感染した結核菌が血管を通り関節にまで移動して関節炎を引き起こす症状のことをいいます。しかしながら、結核の症状を診断したことがある医師が少なく結核に感染していることを診断することができずに見過ごされることが多いので適切な治療を受けないまま結核が進行して関節炎もさらに酷くなることがたびたび見られるのです。

主な症状

関節結核の主な症状は、関節の腫れと痛みです。他の関節炎では、患部が熱を持ったり、患部の皮膚の赤みが現れることがありますが、この疾患では見られません。激痛ではなく、安静によって痛みが和らきますが、一時的なもので、動くと再び痛みが出ます。動けない程の痛みではないので、我慢しているうちに進行し、すると関節の動きが悪い状態になります。

主な原因

関節結核になる原因についてですが、結核菌の感染によって起こる関節炎の事です。結核菌が血液を流れて、関節に運ばれ、炎症を起こしてしまいます。関節炎が続くと、次第に関節の表面の軟骨が破壊され、さらには骨までもが破壊されて関節がくっついてしまう事もあります。また炎症が多くみられるのが、股関節、膝関節、仙腸関節に現れることが多いです。

主な検査と診断

関節結核の検査方法は、患部の病状の観察とX線検査、生検によって実施します。患部の関節部分の症状とX線撮影画像によって、おおよその判断を行う事が出来ます。さらに、病気を明確に確定するならば、関節から関節液や関節の組織を採取することで、結核菌を直接的に確認する事が可能です。また、この病気の病巣である結核腫の発見が必要です。

主な治療方法

関節結核の治療法で最初に行われるのが、牽引やギブスを用いた関節の安静です。その後、できる限り早い段階で関節鏡による関節の洗浄および肉芽の切除が行われます。この際には関節にチューブを入れて洗浄が続けられることになります。万が一、発見が遅れた場合には関節が破壊されてしまうため、手術による関節の固定が行われることになります。