肝結核

初診に適した診療科目

肝結核はどんな病気?

肝結核は結核菌の感染が引き起こす病気で、感染は肝臓を含め、腸や腎臓などの多くの臓器にみられます。肝機能障害と共に肝腫大などを引き起こす場合もあります。結核菌の約九割は肺結核となり、その残りの一割ほどが、多臓器に症状を引き起こす肝結核に感染します。治療は化学療法が基本ですが、ステロイドが組み合わされて投与されることもあります。近年では肝結核がエイズに合併した症例が多くなっています。

主な症状

肝結核の症状は、初期の頃は、風邪の症状ににています。咳がでる、痰、発熱する、倦怠感などですが、風邪だと思っていると、2週間後位に、血痰がでたり、息切れしたり、理由もないのに、寝汗が出たりします。高齢者は、呼吸障害を、おこします。2次感染を、おこすと、胸膜炎をおこし、胸が痛みます。他に、リンパ節感染、関節に違和感があっても放置すると、肺出血、血痰など重篤な症状が、でます。

主な原因

肝結核は結核菌の感染によって引き起こされる病気で、肉芽腫性の病変などが生じます。結核を発症し、排菌している人と接触した時に空気感染により体内に結核菌が取り込まれ、血液を介して全身に広がります。多くの場合、肺における発症が目立ちますが、他臓器での発症も見られ、肝結核はそれが肝臓で発症した状態です。また、肺結核の合併症が原因の肝結核もあります。

主な検査と診断

肝結核の基本的な検査方法は、喀痰の抗酸菌を確認する為に検査を行ないます。この検査では、連続して三日間ほど検査をすることが一般的で、抗酸菌の検査では塗抹の検査と培養の検査が組み合わされ、結核の可能性が強い場合には、結核菌の核酸の増幅を行う検査も受ける事が必要になります。これら複数の検査方法を併用する事で、正確な検査ができるのです。

主な治療方法

結核菌の感染によって起こる肝結核の治療法は、主に抗結核薬の服用です。結核菌に感染・発症していても、体の外に菌を出さない(排菌がない)場合には入院をせずに、自宅療養ですむ場合もあります。抗結核薬は6ヶ月以上服用し、結核菌の性質から症状が消えた後も長期間の服用が必要です。まれに抗結核薬で薬剤性肝炎をまねくことがあり、対策が必要です。