無石胆嚢炎 ムセキタンノウホウ

初診に適した診療科目

無石胆嚢炎はどんな病気?

胆嚢炎の多くが胆石か細菌感染によるものなのですが、稀に胆石がなくても胆のう炎を起すことがある無石胆嚢炎というものがあります。この症状の原因としては、長期間の絶食や胆管閉塞、糖尿病、動脈硬化、膠原病などが上げられます。治療法としては、胆嚢の摘出手術や胆嚢の胆汁を排出させるためにドレナージを挿入して胆汁排出する方法が取られます。

主な症状

無石胆嚢炎の症状は、胆嚢の病気の兆候が何もない状況から突然上腹部や右の背中、肩甲骨のあたりに我慢できないぐらい激しい痛みが起こります。発熱が起こることもあります。血液検査では白血球の増加や肝の生化学的検査に異常が見受けられますが、胆石は見られません。やけどや敗血症など重篤な病気を患った後に発症する場合が多いです。発症は大人にも子供にも見られます。

主な原因

無石胆嚢炎の主な原因としては、長期間の絶食によるもの、胆管の閉塞、糖尿病、動脈硬化症、膠原病、肝動脈塞栓の手術後などがあります。この病気は炎症によりカタル、化膿、壊疽などに症状が分かれており、粘膜が壊死を起こすと壊疽性の胆嚢炎になることがあります。この病気は通常の胆嚢炎とは異なり、これらの要因から胆石がなくても胆嚢の炎症を起こすことが特徴です。

主な検査と診断

無石胆嚢炎は、胆嚢炎の胆石がない状態の炎症で、腸内細菌や十二支腸内の細菌によって発症するケースが多く、その検査方法ですが、まず血液検査においては、炎症の度合いを判断するために白血球数の増加、血沈亢進、CRP陽性を見ます。あとは腹部エコー、CT検査も行われます。また原因菌を特定するために血液培養や採取した胆汁の培養が行われます。

主な治療方法

無石胆嚢炎の治療法としては入院、経口摂取を禁止し輸液を行います。抗生物質の点滴投与も行われます。外科的治療の適応と診断されれば、胆嚢の摘出を行います。全身麻酔で腹部に数箇所、小さな穴を開けてカメラと切除器具を挿入して胆嚢を摘出する「腹腔鏡下胆嚢摘出術」を行います。もしくは開腹して胆嚢の切除術を行います。高齢者や重度の慢性疾患で手術が行えない場合は経皮的胆嚢ろう造設をし、胆嚢摘出術の代わりとします。