腸管病原性大腸菌 チョウカンビョウゲンセイダイチョウキン

初診に適した診療科目

腸管病原性大腸菌はどんな病気?

腸管病原性大腸菌とは、人の腸管の中で、病原性つまり病気のもととなるような毒性を持つ大腸菌のことです。これらの大腸菌は、その大腸菌そのものが毒性を持つことで知られています。これらは、主に抵抗力の弱い子供や高齢者などで病気を引き起こし、激しい下痢や腹痛などが起こるのが特徴です。また体力が低下している成人でもこれらが引き起こされることがあります。

主な症状

腸管病原性大腸菌の症状は、分類される大腸菌の種類や年齢や、性別に等によって変わって来ます。下痢、発熱、腹痛、嘔吐などを引き起こします。大腸菌の中でも重症な状態になることになります。コレラのような脱水状態にもなることがあるので、早めに内科医などの診察を受ける必要があります。そして年齢などに応じた治療をする必要があります。

主な原因

腸管病原性大腸菌は、大腸菌のうち、人に腸管感染症を引き起こす病原性大腸菌の一種で、感染患者や保菌動物の糞便、また、それらにより汚染された飲食物や手指が原因となり感染します。経口摂取された大腸菌は、腸管に到達すると腸管粘膜上皮に定着し、粘膜を傷害する能力をもちます。そのために、下痢や腹痛、発熱、嘔吐などを引き起こします。

主な検査と診断

腸管病原性大腸菌の検査方法には、便を採取して培養して調べる方法と、O157が産生するベロ毒素を検出する(ぺロトキシン)があります。菌が便から検出できるのは、下痢などの症状が出始めてから5日程度なので、それを過ぎた場合は血液を採取して血清抗体価検査が必要となります。O157が検出された場合には、ベロ毒素を産生しているかしていないかの検査も必要です。

主な治療方法

抗菌薬の投与を受けると、病原菌を死滅させて腸管病原性大腸菌を楽に治すことが出来ます。血便が出る症状がある時は、抗菌薬と整腸剤を服用すれば血便が出なくなります。高熱が出ている場合は、抗生物質を服用すると発熱を抑制する事が出来ます。抗生物質を使った治療法なら、病原菌による炎症を治すことが出来ます。水分を補給すれば、下痢による脱水症状を予防する事が可能です。