小児結核 ショウニケッカク

初診に適した診療科目

小児結核はどんな病気?

結核とは、結核菌によっておこる感染症であり、子どもが結核にかかると小児結核といわれます。症状は、発熱、咳からはじまり、その後嘔吐、けいれん、意識障害などの髄膜炎の症状が出てくることがあります。大人に比べて子どもの結核は進行が早く、体内に菌が侵入すると早い時期に血液やリンパ液に流れてしまい、感染から2、3ヶ月で結核菌による髄膜炎をおこすこともあります。

主な症状

小児結核の主な症状としては、大人の結核の場合には咳や痰が特徴的ですが、子どもの結核では呼吸器系の異常が出ない事があります。しかしながら、食欲不振や熱が継続したりするなどの状態があります。 大人では肺結核が多いのですが、子供の場合は神経系の髄膜炎が原因であることや、全身に及ぶ病気である事が多く、大人の結核のケースよりも重症になる確率が高くなります。

主な原因

小児結核は結核菌の感染が原因で起こる慢性の感染症です。結核菌に感染をしている人が咳をして、その中に含まれている菌を吸い込み飛沫感染することが一般的な感染ルートです。抵抗力の強さや感染している人との接触する時間によって感染の危険性は変わってきますが、特に子供の場合は、家族のなかに結核に感染している人がいると感染しやすくなります。

主な検査と診断

小児結核の検査方法として、有効な方法は3つあります。まず、ツベルクリン反応として、結核菌の一部を上腕皮内に注射します。判定は48時間後、赤く腫れた部分が10センチ以上で陽性と判断されます。次に有効なのは、血液検査です。採血をし白血球の数とCRPという蛋白を測定します。また、画像診断などの検査も有効です。胸部X線で結核による変化を見つけます。正確さを求めれば胸部CT検査を行います。

主な治療方法

小児結核は薬を長期にわたって服薬することが主な治療法です。感染して数年の間発症しないこともあり、その間は半年ほどINHという抗結核薬を投与して様子を見ます。発病が見られた場合は、2種類から4種類ほどの抗結核薬を1年間投与します。検査の結果により、胃液に結核菌が見られた場合は隔離することがあります。治療が遅れると、結核性髄膜炎や脳性まひを起こす危険があるため、早期の治療が重要です。