特発性食道破裂 トッパツセイショクドウハレツ

初診に適した診療科目

特発性食道破裂はどんな病気?

特発性食道破裂とは、食道内の圧が急上昇し、食道が破裂するまれな病気です。食道や胃の内容物が縦隔や胸腔にもれ、縦隔炎や膿胸を起こします。嘔吐、排便、分娩がきっかけとなることが多く、怒声や咳がきっかけの場合もあります。大酒家に多いです。激しい胸痛や呼吸困難などが症状です。発症して24時間以内であれば、開胸して手術で治せます。

主な症状

特発性食道破裂の症状は、嘔吐反射が起き、その後に激しい胸痛が発生します。もしくは上腹部に痛みが現れる場合もあります。更には胸内苦悶や呼吸困難が出て場合によってはショック状態に陥ることもあります。苦しさや痛みは時間が経っても一向に回復しないこともあり、食道が裂けると、空気が漏れだして皮下に溜まり首が腫れたりもします。触った時や押した時には違和感があります。

主な原因

特発性食道破裂とはブールハヴィー症候群とも呼ばれ嘔吐などにより食道内圧が急上昇し、食道が破裂する病気です。原因として、嘔吐反射が起きた時にこらえようとすることで、食道に嘔吐物が充満して瞬間的に食道内圧が高まります。それにより、内圧上昇に耐えきれなくなった食道壁が裂けます。飲酒や排便、分娩などがきっかけとなることが少なくありません。

主な検査と診断

特発性食道破裂の検査方法には、胸部レントゲン写真を使って気胸や胸腔の様子をみる方法がとられます。けれど、この病気を発症してまだ間もない場合には、はっきりとした所見が認められないこともあります。その場合には、CT撮影を行って詳しくみます。またその他には、水溶性造影剤を使った食道造影を行うことで、食道外に漏れ出すかどうかの検査も行われます。

主な治療方法

特発性食道破裂の治療法としましては、発症してから約1日(24時間)以内ならば、直ぐに手術をします。手術は胸腔内・ 縦隔を洗浄してから、破裂した食道壁を二層に縫い合わせをし、十分なドレナージを行います。しかし、縦隔内に留まって穿破にまだ至ってないもよは、保存治療で治る病状もあります。発症後1日経過したのなら、食道を閉鎖するのは難しいため開胸手術はせずに、胸腔内に管を入れて、内容物を吸い出したりします。