マロリー・ワイス症候群 マロリー ワイスショウコウグン

初診に適した診療科目

マロリー・ワイス症候群はどんな病気?

マロリー・ワイス症候群とは、胃に縦走潰瘍があり、それによって引き起こされる症状のことをいいます。男性に多く、飲酒などで嘔吐することが原因で胃に潰瘍ができ、嘔吐後に吐血、腹部の痛みなどの症状が出ます。治療は可能ですが、出血が多く見られる場合は止血処理や輸血など早急な処置が必要になります。嘔吐をしたときに出血した場合は、直ちに医師に診察してもらうことがよいでしょう。

主な症状

マロリー・ワイス症候群は、激しい嘔吐の繰り返しにより、食道胃接合部粘膜に縦走裂創が生ずる疾患のことです。30歳代から60歳代の男性に多いです。この疾患の症状は、出血による症候と裂創面の刺激からなります。反復する嘔吐のあとにみられる大量の吐血です。ほかには、悪心、下血、頻回嘔吐も生じます。治療法は、止血、安静、食事療法です。

主な原因

マロリー・ワイス症候群は、嘔吐を繰り返すことによって胃軸にそって左右に動き、そこから縦方向に亀裂が入り潰瘍ができるために起こるものです。したがって原因には飲酒による嘔吐が最も多いと言われています。しかし、飲酒が必ずしも関係するわけではなく、食中毒、乗り物酔い、悪阻など嘔吐を繰り返すことで同じく潰瘍が出来ることもあります。

主な検査と診断

マロリー・ワイス症候群の検査方法では、まずは一般的な血液検査で貧血の状態をみます。そして潰瘍部分の判定には、X線か吐血で受診した患者には胃カメラで検査を行っています。 内視鏡検査では、まずどの場所から出血しているか、潰瘍の深さ、大きさ、出血がどの様な形態か、すなわち動脈性なのか、ジワジワとした出血か、既に止まっているか等を観察します。

主な治療方法

マロリー・ワイス症候群の治療法は、症状の重さによって変わります。内視鏡を用いて処置をすることがほとんどですが、出血量が多く、動脈からの出血が確認された場合は早急に処置が必要になります。止血処置には電気焼灼を用いる方法、血管にクリップをつける方法などが挙げられます。他にも入院して酸の分泌を抑制する薬での治療や絶食をして経過を見ます。