アーノルド・キアリ奇形 アーノルド キアリキケイ

初診に適した診療科目

アーノルド・キアリ奇形はどんな病気?

アーノルド・キアリ奇形は、小脳の奇形で、小脳扁桃が下垂して大孔を通り、第四脳室や脊椎管内に突出するものです。内水頭症を伴い、二分脊椎を合併することがあります。この状態になると、無呼吸発作、嚥下困難、チアノーゼ、顔面知覚障害、眼振、声帯まひなど運動機能に障害がでます。水頭症の治療には手術をする必要がありますが、早期に診断して治療を受けることが重要です。

主な症状

アーノルド・キアリ奇形とは脳の奇形のことです。症状としては小脳と脳幹が脊髄の部分にまで垂れ下がってしまう状態になります。この状態になりますと、運動をつかさどる小脳が上手く機能せずに運動障害に陥ることが知られています。この病気は先天的なものと後天的なものとに分けられますが発病してしまう原因は今のところ解明されていないのです。

主な原因

アーノルド・キアリ奇形の原因は、小脳や脳幹の奇形によって引き起こされるものです。小脳や脳幹の一部が変形することにより、脳組織が頭蓋骨から脊椎の方へと落ち込んでしまいます。すると、脊髄空洞症のような病状を表し、その結果小脳がもたらす運動機能などについて、例えばめまいや平衡感覚喪失といった各種の神経に関わる問題を起こすことになります。

主な検査と診断

アーノルド・キアリ奇形かどうか調べるには脳神経外科の病院に行ってください。医師が行う検査方法としては、正常な人の脳の形や様子がわかる資料と疑いがある人の脳の資料を比較することが挙げられます。他にはMRIを撮って、脳のどこの部分に異常が見られるのかをみたり、ベッドに安静にした状態から起立して一定の時間ごとに血圧を測って異常がないかみたりします。

主な治療方法

アーノルド・キアリ奇形の治療法は、偶然に発見された軽傷であれば、経過の観察を行いますが、脊髄空洞症などの合併症があれば、手術を行います。手術方法は、脳と頸髄の接合部分を広くするために、骨と頸椎の一部を削り脳を包む硬膜を開放して、容積をひろげるという大後頭孔減圧術と、脊髄空洞症を改善させるためのS-Sシャントがあります。