咽頭ジフテリア

咽頭ジフテリアはどんな病気?

咽頭ジフテリアは、秋~冬にかけて流行する就学前の子供が罹りやすい病気です。ジフテリア菌がのどに感染した状態をいい、発熱やのどの痛みといった症状があらわれます。さらに咽頭まで感染すると、声がかれたり犬が吠えたような咳の症状が出ます。感染者のつばなどから感染し、原因菌に効果のある血清を注射し治療します。三種混合ワクチンや二種混合ワクチンは、予防効果があるので必ず受けるようにしましょう。

主な症状

咽頭ジフテリアの症状は、食欲不振や倦怠感などが現れ、咽頭痛や発熱を伴います。次に咽頭や扁桃には白~灰白色の偽膜が形成されていきます。偽膜とは粘膜に炎症をおこし、粘膜細胞や白血球が絡まって表面にできた膜状のもののことです。このジフテリアの偽膜は厚く、なかなか剥がれにくいため無理に剥がそうとすれば出血します。頸部リンパ節炎を起こし、非常に大きく腫れることがあります。

主な原因

咽頭ジフテリアとは、ジフテリア菌により鼻や喉が侵される病気のことで、幼児が罹りやすい病気です。原因はジフテリア菌で、保菌者に接触した際に飛沫する咳や会話(つば)などを、吸い込むことで感染します。寒い季節に流行するのでマスクを着用したり、三種混合ワクチンや二種混合ワクチンといった予防接種を必ず受けるようにするとよいでしょう。

主な検査と診断

咽頭ジフテリアの検査方法は、培養検査を行うことでジフテリア菌の有無を確かめる方法が一般的です。患者の鼻腔、扁桃、咽頭等から採取した粘液をグラム染色、及び異染小体染色を行いPCR法によりジフテリア毒素遺伝子の検査を行い、またチンスダール培地などにより菌の分離培養を行います。本疾患ではジフテリア菌の検出により確定診断となります。

主な治療方法

毒素を無毒化する抗毒素血清を投与してもらうことで、咽頭ジフテリアを効果的に治すことが出来ます。血清の投与を受けた後に抗生物質の投与を受けると、症状の緩和と治療のスピードを早める事が出来ます。血清と抗生物質を併せて投与する治療法なら、ジフテリア菌を完全に殺菌することが出来るので、高熱や扁桃腺が腫れる症状が再発をする心配がありません。

咽頭ジフテリアの初診に適した診療科目