強迫性パーソナリティ障害

初診に適した診療科目

強迫性パーソナリティ障害はどんな病気?

強迫性パーソナリティ障害とは、秩序や流儀にこだわりが強すぎて完璧に物事をやり遂げようとし、日常生活に支障をきたす病気です。
原因は不明で明らかになっていませんが、患者の割合では男性に発症する傾向が多いです。
成人早期に発症することが多く、家庭での厳格な躾が病気につながっている可能性が高いようです。
治療法は心理療法が有効的とされています。

主な症状

強迫性パーソナリティ障害の症状は、細かいことにこだわりすぎて物事をやり遂げることが困難になったり、周囲の人とのかかわりを避けて自分の時間を最優先にしたりします。
また自分の仕事を他人に任せることが困難で協調的な対人関係を築きにくくなったり、あらゆることへの不安感が強く、過度の節約をするため、質素な生活をしていることが多いです。
価値観が固定的で、周囲の意見を全く聞かないことも特徴です。

主な原因

強迫性パーソナリティ障害の原因自体は、十分解明されていません。しかし、完璧主義傾向の強い人ほど、この障害の症状が現れやすいと言われています。
また、子供の頃との両親との関係性から、このような完璧主義や自分の決めたルールにこだわる行動や心理状態が形成されると考えられています。厳しい躾の家庭で育った人や親の価値観の共有を強要されていた人には現れやすい症状と言えます。

主な検査と診断

強迫性パーソナリティ障害の検査方法は、精神科医が患者本人や家族から、症状や生活状況をヒアリングして診断します。
診断は通常、米国精神医学会が発行している精神障害の診断と統計マニュアル(DSM-5)に基づいて行われます。
気分障害や不安障害、摂食障害、アルコール依存症など他の精神障害が併存していないかの確認も行います。

主な治療方法

強迫性パーソナリティ障害の主な治療法は心療内科医によるカウンセリングなどの心理療法で、日常生活上のストレスや、心を苦しめている強迫概念に対処していき、患者は自由連想法や非指示的な治療に価値を見出していきます。
また、場合により薬物療法が併用され、完璧主義的なこだわりが病的に強い場合はセロトニンを調節するSSRIの投与、気分の大きな落ち込みには抗うつ剤などを投与します。