離人症
離人症はどんな病気?
映画や仕事などに集中している時に声をかけられても気づかないことを「離人感」といいますが、症状が重く、日常に支障をきたす場合、障害となり、離人症障害となります。症状としては自分の体を精神が離れて、自分のことを外部から見ているような感覚に陥いるなどの症状が持続的、反復的に続きます。統合失調症やパニック障害などの精神疾患を患っていない場合にこの名称になります。
主な症状
離人症は近年では解離性障害の一つとして考えられる事が多くなっています。患者が訴える主な症状は、自分が自分だという実感が持てないというものです。具体的には、現実感の喪失、周囲のものの実感がない、自分と世界の間にヴェールがかかったように感じる、自分の身体・顔・手足が自分のもののようではない、という訴えを聞くことができます。
主な原因
離人症性障害は、人間が生まれつき持っている性質と、自分の周りの環境によって発症する精神障害とされていますが、現在までに明確な原因は解明されていません。人によっては現実逃避の一種だったり、家庭環境によるストレスによる場合もあります。
また、40歳以上には、ほとんど発症者がなく、発症者の平均年齢が16歳という事を踏まえると、思春期も関わっていると言えます。
主な検査と診断
離人症性の障害は過度の現実感喪失からくる精神疾患の一つです。患者の多くは女性であり、年齢層も十代の頃から中年までと広く発症してしまう可能性があります。特別な検査はありません。他の精神疾患と重なっていないことや、中毒性障害の有無などを行います。
患者の病状が悪化しないように、できるだけリラックスした状態で問診していきます。
主な治療方法
離人症自体、こころの病気なので治療法というのは存在していません。しかししばしばストレスと関連したことで病状が現れているので、精神科のカウンセリングで原因となるストレスを解明し、ストレスを減らしたり、工夫し対処するのが現段階では有効な方法です。
それでも半分近くの人が慢性化しやすいので、治療してもあまり変化しないとの報告もあります。