アルコール性認知症

初診に適した診療科目

アルコール性認知症はどんな病気?

アルコール性認知症とは、アルコール大量摂取が原因で脳が萎縮し、認知症を発症するものです。
高齢者が多いですが、若い世代にも見られます。記憶障害や見当識障害のほか、アルコール依存症と同じような症状が起こります。
断酒することによって、症状が回復する見込みがありますが、脳の萎縮が進んでしまうと大きな改善は期待できないこともあり、大量に飲酒しないように予防することが大切です。

主な症状

アルコール性認知症では、物忘れなどの記憶障害や、作話、周りの状況が理解できなくなる見当識障害が起こりやすくなります。
また、アルコール依存症と同じような症状がみられることも特徴です。うつのように意欲がなくなったり、逆に興奮しやすく攻撃的になって暴力がみられたり、幻覚が見えたりする場合もあります。
また行動に抑制が効かなくなり、思うままに行動して問題行動を起こしたりします。

主な原因

アルコール性認知症の原因は、名前の通りアルコールの要因で、主に過剰摂取の場合に多く見られます。
また、予め脳障害を患っている場合には多少のアルコール摂取することで発症の引き金となる場合があります。
アルコール依存症の患者は特に注意する必要があり、脳部の前頭葉の障害から発展して認知症を発症する場合がありますので特に気をつけなければなりません。

主な検査と診断

アルコール性認知症の検査は、まず認識能検査や脳の萎縮などを見るためにMRI、CTなどの画像検査、一般身体検査が行われ、認知症か判断されます。
これらの検査で認知症と認められ、過去や現在の飲酒歴からアルコールが認知症の原因と考えられる場合にはアルコール性認知症とされます。

主な治療方法

アルコール性認知症では、断酒をすることで症状の改善がみられる場合があります。
またアルコールによって失われてしまったビタミンや葉酸を補えるような食生活や適度な運動を行い、生活習慣を整えることも重要です。
萎縮した脳は元には戻りませんが、アルコールを辞めて、生活習慣を整えることでそれ以上の悪化は防ぐ事ができます。
対症療法として薬物療法が行われることもあります。