ラッサ熱はどんな病気?
ラッサ熱とは、マストミスと言うげっ歯類を宿主とする「ラッサウイルス」が人間に感染することにより発症する病気です。潜伏期間は5日から21日間で、発熱や倦怠感、筋肉痛、咽頭炎、下痢、嘔吐、意識障害など様々な症状が現れ、後遺症としては難聴となる場合もあります。治療法としては、呼吸器や循環器の維持、輸液や輸血などの対処療法が主となっています。
主な症状
ラッサ熱という病気は、潜伏期間一週間後に発熱や嘔吐、筋肉痛などが生じます。その数日後には、熱が高くなり腹痛や下痢、喉の痛み、咳などが出ます。この病気が重症化してしまうと肺炎や腎不全、リンパ節の腫れなどのショック症状を引き起こします。この病気は、2週間から4週間ほどで熱が下がりますが難聴や脱毛などの後遺症が残ったり、2割ほどの確率で死亡することもあります。
主な原因
ラッサ熱の原因は、ラッサウイルスの感染が要因となって発症するものです。ラッサウイルスは、アフリカに生息しているネズミであるマストミスを宿主としています。ウイルスを保有しているマストミスが排出した体液に人間が触れると、ラッサウイルスに感染します。空気感染はしないため、アフリカ滞在の際に周辺の環境により感染の危険性は避けられます。
主な検査と診断
ラッサ熱の検査方法を述べます。まず、検査に使用する材料として、血液・喉頭拭い液・尿などがあります。方法はいくつかありますが、主な方法を述べると、血液・尿などのの検査に使用する材料を患者の体から採取した後、採取した材料を分離することにより、病原体を検出したり、病原体の抗原を検出したり、病原体の遺伝子の検出を行うことによって、検査を行います。
主な治療方法
ラッサ熱の治療法はずばり、対症療法です。具体例として、呼吸循環動態の維持、輸液や輸血、電解質の補正などの基本的な方法が挙げられますが、リバビリンと呼ばれる抗ウイルス剤により、ラッサウイルスの増殖が抑制されることが研究等で確認されています。なお、本疾患は日本における感染症法の分類で最も危険度の高い1類感染症に指定されているため、特殊隔離病室にて治療が行われます。
ラッサ熱の初診に適した診療科目