大うつ病

初診に適した診療科目

大うつ病はどんな病気?

大うつ病とは、いわゆる普通のうつ病のことで、うつ病の中で特に症状が重いものを指しているわけではありません。大という文字が誤解を招きやすいですが、これは、英語のmajor(メジャー)を訳したものであり、うつ病の中でも主となるタイプという意味でつかわれています。実際は、世間で言われているような、うつ病という病気は存在せず、うつ症候群という診断基準だけが存在するということが正しいところです。

主な症状

大うつ病の症状は、抑うつ状態が続くというような特徴があります。この病状では、精神的に無気力な状態に置かれます。また、不眠などの睡眠障害や、食欲の減退による体重減少などの特徴があります。また落ち着きがなく、焦燥感を募らせる精神状態に陥ります。集中力が低下し、疲労感を強く感じて気力がわかないといったような、精神的病状が見られます。

主な原因

大うつ病が発症する原因は解明されてはいません。ただし、この病気が発症しやすいタイプの人はいます。何事にも生真面目で物事に対して融通の利かないという几帳面なタイプの人が発症しやすいとされています。また、性格面の問題だけではなく、知人の死や過労、生活環境の変化などの生活を送っていく上でのストレスもこの病気に関係していると考えられています。

主な検査と診断

大うつ病の検査方法はアメリカ精神医学会が作成した精神疾患の診断マニュアルであるDSM-IVに基づいて検査されます。抑うつ気分が続く、無気力な状態、食欲低下、睡眠障害、精神の焦燥停止、疲れが取れない、自分を責める、集中力の低下、死にたいと思う、という9項目があり、うち5つがあてはまり抑うつ気分、無気力な状態が2週間以上続いて苦痛を感じている、あるいは生活に支障をきたしているとこの病気と診断されます。

主な治療方法

大うつ病もうつ病と同じような治療法が有効です。重要なのは「休息」と「投薬」です。責任感の強い患者さんは会社や家事を休むことに対してかなりの拒否感を抱きますが、精神的にも身体的にもストレスがかかった状態では、十分な治療効果が得られないことが多いです。また医師と相談して自分にあった抗うつ薬を処方してもらうことも重要なことです。