破傷風 ハショウフウ

初診に適した診療科目

破傷風はどんな病気?

土壌に棲息する破傷風菌が傷口から体内に入ることによって感染を引き起こします。症状としては、重症の場合身体の筋肉が麻痺したり、痙攣などを起こすことがあります。しかし大抵は肩凝りや口が開き辛く、呂律が回らないなどから始まり、喉が狭くなり硬直状態になることや歩行障害などに陥り、最悪の場合は強烈な痙攣の末しに至るケースもあります。

主な症状

破傷風はテタノスパミン(神経毒)が脳や脊髄の運動抑制ニューロンに作用し、身体の筋肉の麻痺や強い痙攣を引き起こします。前駆症状として強い肩こり、口の開閉が困難などの障害が生じ、徐々に顔の痙攣、歩行障害などの重篤な状態となります。また、最悪の場合、全身が痙攣し、死に至ることもあります。作用が筋肉に留まるため意識の混濁は起こりません。

主な原因

破傷風の原因となることには、土壌に潜む嫌気性のその菌が傷口から体内へ入って感染する経路があります。その菌は芽胞として自然界の土壌内に存在しており、無意識にちょっとした傷口から侵入されていることがあります。ワクチンの抗体レベルが十分ではないときは、老若男女誰もが感染して発症する可能性があり、菌は傷の部分で増殖し続けていきます。

主な検査と診断

破傷風の検査方法は、感染部の一部を切り取って生検を行い、菌が検出されれば診断が確定しますが、微量の菌でも発病するため、細菌培養を行っても菌が検出されないことが多々あり、菌の検出が診断確定要素ではなく、症状から診断されます。症状は全身の違和感や顎がつかえた感じの前駆症状が見られ、その後、牙関緊急がおこり、痙笑が出ることもあります。更には、全身の痛みを伴う痙攣がおこります。

主な治療方法

治療法で大切なことは、まず第一に菌を身体に入れないために傷をよく洗い消毒することです。そして破傷風菌を減少させるため、10日から14日に渡り静脈から抗生物質を使用し、傷口を切開、空気を注入して感染した部分を取り除きます。また毒素も原因の一つとされていますので、毒素を減らすグロブリン注射も行い、痙攣を抑える治療をします。抗痙攣薬や鎮痛剤を使用する場合もあるでしょう。