小脳出血 ショウノウシュッケツ

初診に適した診療科目

小脳出血はどんな病気?

小脳には体の運動をスムーズにする機能と、体のバランスを保つ機能とがあります。
小脳出血は頭痛、めまい、嘔吐の3つの症状が特徴で、危険な病気です。​多くは高血圧が原因で起こります。
麻痺がないことから、クモ膜下出血と間違われる場合もあります。
脳出血全体の約5%がこのタイプの脳出血です。
血腫が大きい場合には脳幹が圧迫され、命に危険が及ぶことがあります。

主な症状

小脳出血では、日常の活動中に突然激しい後頭部痛が生じ、同時に回転性のめまい、反復する嘔吐といった症状がみられます。
その後、急速に起立・歩行障害を呈するようになりますが、感覚や運動麻痺はおこりません。
また、出血した側と反対側をにらむような偏視や、眼振が見られるようになります。
さらに進行すると、脳ヘルニアによる意識障害を来すこともあります。

主な原因

小脳出血が起こる原因は、多くの場合が高血圧によるものです。
他には、脳動静脈奇形の破綻、脳の外傷、白血病等の血液疾患などがあります。

主な検査と診断

小脳出血の検査方法は、主にCTスキャンやMRIなどの画像を使った診断を使って検査をします。
血管の状態をつぶさに見る事が出来ますので、出血があるのかないのかといった事を含め脳出血に至るまでの動脈瘤などの存在を発見します。
最近では、コンピューターによって立体的に捉える事が出来るようになりましたので、より高い精度での原因究明に役立ちます。

主な治療方法

小脳出血の治療法として一般的なのは手術によって血腫を除去することです。
血腫が3センチ以上ある場合は特に早急な手術が必要になります。
血腫が増大しておらず比較的軽度の場合は出血した血液が徐々に吸収されていき、血圧の低下を促す薬や抗浮腫薬などの薬物療法での対処が可能で、症状の改善が見られるため手術まで至らないケースもあります。